4月症例検討会

4月16日に定例の症例検討会が開催されました。市民総合医療センターの菅原医師が発表を担当しました。新年度で新入局のレジデントの先生などフレッシュな顔ぶれが集まりました。家庭内緊張状態と自閉症特性が背景にあり感情調節の困難さが中心的課題となる事例について、発達特性や性格傾向、家族力学との関連について多角的な検討がなされました。一過性の精神病症状も経過中生じていたために積極的な診断治療をという意見もありましたが、同時に心理社会的文脈の理解を重視する意見もありました。本人の被逆境体験に着目するだけでなく、DV被害で傷ついた母親の支援のも重要であり、児童相談所などの支援機関と協働しながら家族支援を続ける必要性も提案されました。アタッチメントの視点、精神療法的介入の可能性、薬物療法のポイント、学校との連携の重要性など複数の視点が活発に議論され実りある症例検討会となりました。