10月定例症例検討会

10月18日には3年ぶりに対面集合形式での症例検討会が開催されました。35名もの参加者が集まり大盛況でした。生理学教室での研究の傍ら、県立総合療育相談センターで発達障害臨床に関わられている藤本医師に症例提示をしていただきました。不登校・緘黙の少女の症例ですが、語らぬがゆえに医師‐患者関係、治療目標の共有が明確にならずに中長期的目標が立たないことへの治療者の悩みが語られていました。不安緊張の強い少女が熱意あふれる藤本医師の治療スタイルをどう受け入れられるのかが主なディスカッションとなりました。当事者にとって有益な治療をその害と勘案しながら十分検討できているか、薬物療法でも非薬物療法でも常に臨床家は吟味せねばなりませんが、緘黙のお子さんを相手であればなお慎重に進める必要があります。この待ちの姿勢について様々な意見が出されました。