3月定例症例検討会

3月15日には今年度最後の定例症例検討会が開催されました。市民総合医療センターレジデントの重井医師に担当していただきました。拒否を続ける摂食障害の場合、身体的拘束や強制的な経管栄養が必要となることもしばしばです。病態が重ければ重いほど、医療スタッフの手が割かれ、時には担当医がつききりで一時間栄養終了まで寄り添うこともあります。このような言葉を介さぬケアから関りが生まれ、子どもの苦悩が少しずつ開示されて症例全体の理解が深まっていく経験があります。つい薬物療法や認知行動療法など、理論先行となりがちな急性期の精神医療の中でこころの治療らしい関与ができたことは重井医師にとって大きな経験となったようでした。重井医師は今年度で大学病院を離れ、一般精神科病院での研修に移りますが、さらなる経験を積み戻ってきてくれることと思います。