11月レジデント抄読会

11月10日にはシニアレジデントの武越先生と宇賀神先生による抄読会を開催しました。 武越先生には「Family-based treatment for adolescent anorexia nervosa: What happens to rates of comorbid diagnoses?」 という論文を元に神経性やせ症とその併存症が児童青年期の摂食障害の標準治療であるFamily based treatmentでどの程度改善するのかという議論していただきました。治療により併存するうつ病は有意に前後で改善がみられるものの、不安障害は有意差がないというデータは臨床実感に符合する内容でした。宇賀神先生には「Adaptive intervention for prevention of adolescent suicidal behavior after hospitalization: a pilot sequential multiple assignment randomized trial 」 という論文を元に、自殺行動をとる児童青年期の患者さんにSafty planを提供し、それに関する動機づけ面接を実施し、退院後にもフォローアップを行うことでの自殺予防効果について議論をしていただきました。定期的に電子媒体で毎日のようにメッセージが送られる仕組み、しっかりと自殺予防に必要な構成要素を動機づけ面接として提供する仕組みは、曖昧な自殺予防を意識した一般臨床から一歩踏み込むことの重要性を我々に意識させてくれたような気がします。担当をしていただいたお二人ともお疲れ様でした。