9月定例症例検討会

9月15日には定例症例検討会が開催されました。宇賀神医師に症例提示をしていただきました。救命救急センターで一命をとりとめる程度の深刻な自殺行動の後は、その背景にあった精神的苦痛は語られぬまま、これまでのことがなかったかのように生活が再開されることがあります。一見、落ち着いたかのように見える淡々としたあり方はカタルシスとも言えますが、一連の経緯は子どもにとっても、家族にとっても触れてほしくないことが沢山あることでしょう。こどもの心のあり様を理解できぬままに淡々とした生活の中で身体的回復が進み退院の是非を判断する時期がやってくるかもしれません。しかし、このような場合は精神科医は子どもが次の自殺行動を起こすことを引き留められるような繋がりを持てていないことに焦りが出るものです。精神科医として傷ついた子どもの人生にどこまで踏み込み理解していけばよいのか、どのように安全管理について助言すべきかについて話し合いました。