医療-福祉-教育-司法の連携会議(オンライン版)

緊急事態宣言下での医療-福祉-教育-司法、それぞれの分野から子どもや家族を取り巻く環境の変化、見えてきた課題を話し合う場として5月28日にオンライン会議を開催しました。中断されているグループ活動の補完としてオンライン支援の活用なども話題に出て、次回はそれぞれの実践報告も、というところまで話がひろがりました。

以下、各分野の方々から報告された現状です。

≪医療≫
病院・療育Cはスタッフ確保や感染予防のため入院・外来の制限や機能制限を行っていたが診療を徐々に以前の状況に戻しつつある。
集団療法は多くの施設で停止しているか、最小限にしている。
不登校・ひきこもりの子の中には「このまま緊急事態でもよい」というほど、プレッシャーが減り元気になっている子がいる。
横浜市の医療・行政では難しいが、小回りのきく一部の診療所ではオンライン診療を実施し、語られなかった問題点が解決の方向に動いたり、ペアレントトレーニングなどはうまくいっている。
≪福祉≫
感染防止を理由に児童相談所が子どもの安否確認ができないというケースは全国でチラホラあるレベル。
不登校・ひきこもり支援は、グループ活動が再開できないため、電話での状況確認や助言を続けている。
運営側も再開しにくいが、外出を怖がる当事者も多くいて、今後のグループ再開に大きな影響が懸念される。
児童相談所は学校でのモニタリングが出来なくなってる分、学校からの通報が減っている。
≪司法≫
家庭裁判所はしばらく休庁しており、現在も分散勤務体制。
身柄付き案件の処理は行っているが、面会交流事案や在宅などの軽微な事案は棚上げ状態。
警察対応となっている家庭内の問題は増えているという噂もあるが、警察からあがってくるケースは減っている。これは警察の対応力が落ちているためか、世間が平和になっているためかわからない。
≪教育≫
オンライン授業の利活用をしている学校、そうでない学校様々である。
厚労省からの通知で、子ども・家庭の支援が必要とのことで電話での状況確認や支援をはじめている。
ネット依存、暴力など大変な家庭もある。
オンラインを活用している学校では保護者会などが行われていて、比較的よい印象。
オンライン授業によって、不登校だった子たちが担任やクラスメイトの顔や声を見聞きすることで学校への抵抗感が減ったという話もある。
逆にオンライン授業で顔を出して参加することに抵抗がある子もいる。
各学校や自治体がどのような取り組みをしているのか、横のレベルでの情報共有はあまりできていない。
特別支援学校の送迎の再開は難しい。親には相当負担なはず。
就学説明会などの開催も課題。