2月19日症例検討会

2月19日には市民総合医療センターにて医師限定の症例検討会を実施しました。症例は宮崎医師が提示しました。児童相談所の一時保護所からの入院依頼がある場合は保護所内で精神症状が顕著なために生活がままならず職員も限界まで対応して漸く入院にこぎつけることがしばしばです。自傷や拒食、周囲の子どもたちを巻き込んでの行動化など様々な困難を呈しています。どこまで入院治療で改善するのか、どの程度家族や地域の協力がないと改善が見込めないのか、一部の症状はこれからも反復して生じるのかを整理してから治療を開始しないと、退院時に受け入れ側の準備が整わずに徒らに入院期間を延長することにつながります。行動化の背景となる生活歴や家族歴を十分に把握し、どのような子どもなのか、どのような成長が見込めるのか、何が子どもにとって必要なのかを見立てては試行錯誤し、見立てなおすという繰り返しの入院治療となります。退院を計画する際には、子どもを支える地域の支援者の不安を理解しながら、医師ができる最大限の助言と労いを提供しつつ連携を図っていくことが重要です。