実証された摂食障害治療

7月15日〜17日にオーストラリアからLinsey Atkins先生とMaria Gancy先生が来日し、実証された摂食障害治療アプローチのひとつであるFBT(Family Based Treatment)とAPT(Adolecent & Parent Treatment)について講演されました。横浜市立大学から藤田医師が研修に参加しました。

欧米では入院治療が非常に高額であるため、入院治療は身体的回復のみに使われます。いわば蘇生のようなものです。このため信頼性の高い外来治療が重視され、実証データが得られやすい環境です。その中で得られた治療の要点は短期間で体重回復を目指す事、食行動の回避パターンを家族を巻き込んで修正する事です。特に父親の参加は重要課題です。日本の摂食障害治療は統一されておらず、臨床家によって様々な治療が折衷的に運用されています。横浜市立大学での治療成績は決して欧米の治療成績に劣るものではありません。しかし成績や治療効率をさらに改善するには、きちんと治療法を統一し成果を実証する必要性があリます。