医学会講演会
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令和3年度 横浜市立大学医学会講演会
回数 |
演者 |
演題 |
期日 |
1
(217)
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高村 昭輝 先生
富山大学
学術研究部医学系医学教育学講座 教授 |
「学習者評価iついて考える」
⇒ 内容要旨 |
2022/9/15(水) |
第217回横浜市立大学医学会講演会
演題 |
学習者評価について考える |
演者 |
高村 昭輝 先生
富山大学
学術研究部医学系医学教育学講座 教授
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要旨 |
令和3 年度医学部FDの一環として,寺内医学部長のご挨拶のあと,富山大学学術研究部医学系医学教育学講座の高村教授を講師にお招きし,「学習者評価」についてご講演頂きました.
高村教授は,現在の富山大学である富山医科薬科大学医学部医学科をご卒業後,数々の病院で小児科医としてご活躍され,2007年から豪州フリンダース大学で医療者教育の修士課程を修了し,その後,教員として勤務,帰国後は三重大学で家庭医療学,また金沢医科大学で医学教育学に携わってこられた後,本年4
月より現職にあられます.また,今回のテーマである「学習者評価」について,医学教育学会でも委員会活動をされている,本分野の第一人者でいらっしゃいます.
従来の教えたものを評価する,Assessment of learningから自己学修を促進するAssessment for learningへの転換が現在行われているというイントロダクションの後,教える側の問題点(主観に頼った総合評価,評価が文章やデータ化されていない事,個別対応の欠如,知識・技術の評価への偏り,プロフェッショナリズムの評価が少ない,評価の継続性の問題,全国平均との比較の欠如,学修者のための評価という視点の欠如など),教えられる側の問題点(指導者からどのような評価を受けているかわからない,OJTの中で何を学んだか明確にならない,間違った場合の修正方法が理解できない,フィードバックを受けても業務に埋もれて忘れてしまう,態度や意識がレベルアップしているかわからない,スタンダードが不明確など)が共有されました.その後,重要な決断で用いられる総括評価
(Summative assessment: ある1 点で合格基準を超えているか評価する)と形成評価
(Formativeassessment: なにが足らないのか継続的に評価する)についてのご説明があり,総括評価の問題点(一夜漬け可)についてご説明がありました.その後,Millerのピラミッドの説明があり,Doesのレベルを本当は卒業時に担保しなくてはいけないというご説明がありました.現場で評価に用いられるMini-CEX(Mini-Clinical
EvaluationExercise),DOPS(Direct Observation Procedural Skills),TAB(Team
Assessment of Behavior)などのご紹介がありました.その後,アウトカムとマイルストーン,EPA(EntrustableProfessional
Activity),Workplace-based Assessment,CCEPOCの説明を挟み,日々の形成評価・フィードバックの積み重ね,記録の重要性についてご説明頂きました.
最後に質疑応答にもご対応頂き,本学にとって学びが多いFDであったと考えます.
(文責:稲森 正彦) |
主催 |
横浜市立大学医学会、神経内科学・脳卒中医学 |
「横浜医学」 72巻4号より転載
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