死にたい気持ちになってしまう。

死にたい気持ちになってしまう。
死にたい気持ちになってしまう。
死にたい気持ちになってしまう。

人が死ぬことは、避けることのできないことです。大人にとっても子どもにとっても、多くの人たちにとって「自分が死ぬこと」を考えることは怖いものです。だいたい小学校低学年くらいになると、人が死ぬということを理解するようになります。お父さんやお母さんに「どうして人は死んでしまうの?」と聞いてみたことがある人もいるかもしれません。

“つらいことから自分を楽にしてくれるもの?”

小さいころは恐れていた死も、中学生くらいになると、
「死ぬことはおそろしいけれど、いやなことやつらいことから自分を楽にしてくれるかもしれない」
を考えるようになる人も出てきます。日本の10代~20代の死因の一位が自殺なのです。

がんばっているのに認めてもらえない、これまで続けていた努力が何かのせいで台無しになってしまった、いつも人に迷惑ばかりかけているような気がする、家庭や学校の中に自分がホッとできる居場所がない、つらい気持ちを打ち明けられる人がいない・・・などの心の苦しみから逃れようとして、死ぬことを望む人がいます。

「死にたい気持ち」を抱いている人の本音は、
「これだけ苦しい気持ちがずっと続くのなら、死んで終わりにしてしまったほうがまだ楽なのかもしれない」
というものです。なので心のどこかではなんとかうまく生きていきたいと強く願っていて、「生きたい」と「死にたい」の気持ちの間で迷い続けているのです。

心が弱ってしまうと、助けを求めることができなくなってしまう。

児童精神科では、「死にたい気持ち」で苦しんでいないかたずねるように心がけています。「死にたい気持ち」について打ち明けてくれた子たちの話を聞くと、家庭のこと、学校のこと、友だちのことなど、いろいろな苦しい問題が積み重なって心が追いつめれています。誰にかに助けを求めればもしかすると解決できたかもしれない問題を一人でかかえこんだ結果、「もう死ぬ以外に方法はないんだ」と強く思いこんでいることが多いです。心があまりにも弱ってしまうと、人はなぜか人に助けを求めることができなくなります。そのせいでさらに一人ぼっちで孤立した気持ちになって、「死にたい気持ち」が強くなってしまうのです。

何かつらいことが続いて、「死にたい気持ち」が起きるほど苦しくなっているということは、精神科の先生たちから見ると、「非常に心が弱った状態」だといえます。弱った心を回復させるには、

1) 信頼できる誰かに、困っていることを打ち明けること
2) 困っていることをどう解決すればいいのか助言してもらうこと
3) しっかりと心の休息をとること
 

が重要です。

つらかった気持ちを、少しずつ言葉にしていきましょう。

「死にたい気持ち」を持っている人には、長い間眠れていなかったり、気持ちが落ちこんで意欲がまったくない「うつ状態」が続いていたり、じっとしていられないほど不安や焦りがあったり、幻聴が聞こえたりするような心の症状がみられることもたびたびあります。そのような場合は、精神科の先生が回復のためのアドバイスをしてくれたり、休息をとるためのお薬を出してくれます。

あなたのそばに寄り添ってくれる人は誰でしょうか。きっと誰かがあなたの味方になってくれるほずです。死にたいほどにつらかった気持ちを、少しずつ言葉にしてみることからはじめましょう。

 

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