悩みを誰に相談していいかわからない。

悩みを誰に相談していいかわからない。

みなさんは悩みがあるときに、誰に話をしているでしょうか。お父さんやお母さん、彼氏や彼女、友だち、学校の担任の先生や保健の先生でしょうか。人によっては「相談なんてしたって、何が変わるわけでもない」「信頼できる人なんていない」と、どんなに困ったことがあっても誰にも相談をしないで悩みを心の中にしまいこんでいる人がいます。でも、それは心の健康にとってはよいことではありません。

 

相談することの意味

心の中に悩みを閉じ込めたままでいると、多くの人は問題を自分の力で解決するために自問自答を繰り返します。心が比較的元気な状態であれば、冷静に自問自答を繰り返す中で正しい解決方法をみつけられるかもしれません。ただし、心が弱っていると「自分にできることは何もない」とか、「自分が悪いんだ」とか、「誰も自分のつらさをわかってくれない」などと、極端なマイナス思考になってしまいます。その考え方がさらに、心を弱らせて悪循環になってしまうのです。相談するだけで、悩みだった友人関係がうまくいくわけではないですし、学校の成績があがるわけでもありません。しかし、人に相談することで「へえ、どうしてそう思ったの?」とたずねてもらったり、「こんな風に考えてもいいんじゃない?」と提案してもらえると、今まで気づかなかった新しい考え方や解決方法を思いつくことができるかもしれません。また悩みをずっと心の中に閉じ込めたままでいることで、頭やお腹が痛くなるとか、身体の感覚が感じられなくなったり、今自分が悲しいのか心配なのかがわからないとか、勝手に涙が流れてくるといった症状まで出てくる人がいます。なので、人に相談することは心の健康にとってとても大事なことなのです。

 

友だちや彼氏・彼女と相談する

思春期の子どもたちに「悩みごとがあったら誰に相談しますか?」というアンケートを取ると、“友だち”や“彼氏・彼女”と多くの人が回答します。一緒に学校でまなんだり、放課後の楽しい時間を共にしたりして、いろいろな事を共有している人たちであれば、とても話しやすいことでしょう。相手も一生懸命聞いてくれるかもしれません。ただ、普段はみせていないプライベートな自分の悩みや家族の話題はどうしても相談しにくいという人もいるかもしれません。そういうときはやはり信頼のできる大人に相談するのも大切です。

 

両親に相談する

普段から「がんばりなさい」「勉強しなさい」と厳しく小言ばかり言うお父さんやお母さんでも、子どもが健康で元気に生活してくれる事を普通は願っているものです。中にはお父さんには話したくない、お母さんには話しにくい、という人もいるかもしれません。しかし、病院に一緒に相談にいくとか、学校の先生に一緒に相談にいってくれるのもやはり最終的には家族です。普段から、少しずつでも家庭以外の話をしておくとわかってもらいやすいですし、家族もあなたの気持ちが元気なのか元気でないのかを知ることで、子どもにどう接していけばいいかがわかるので安心です。

 

学校の先生と相談する

クラスの担任の先生、保健室の養護教諭の先生が基本的な相談にのってくれるはずです。学校の先生の仕事はお勉強を教えることだけではありません。生徒が元気に学校生活を送りながら、人生を生きていくために大事なことを学べるように気をくばっています。普段はちょっと遠い存在かもしれない副校長先生や校長先生だって相談にのってくれるはずです。また学校には不定期ですが、スクールカウンセラーさんがきているはずです。学校の先生とは違った専門的な心理職の立場から助言をしてくれます。家族にも、友だちにも相談できないという事があれば相談してみましょう。

 

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