横浜市立大学救急医学教室では、重点的に強化すべき診療・研究面での方向性を示し、その方針に従い活動しています。
以下の方針に従い、グループの活動を活性化し、他科研修などの運用を行っています。
⚫ 各グループの人員や活動を見える化することで活性化を促す。
⚫ 各グループで、研修内容、専門医取得方法の検討を行い、研修出向者の推薦などを行う。
⚫ これらのグループに教室員の加入を強制するものではない(複数のグループに所属することも妨げない)。
⚫ 各グループにはアドバイザー役となる上級医を配置する。
活動グループおよび代表者
救急指導医(ER、ICU)グループ リーダー:高橋耕平医師
当教室における救急医としての柱となる分野であるER、ICUをはじめ、病院前診療や災害医療などを網羅し、 スキルアップを目指すグループです。
一つのゴールとして日本救急医学会指導医取得を目指します。
本資格を取得している教室員は現在9名と少なく、そのため関連施設において指導医指定施設は 2 施設に留まっており ます。また、救命救急センター充実段階評価においても救命救急センター長の要件として日本救急医学会指導医 を求められています。
救急専門医取得後の次のステップとして、またその後のキャリア形成にとって有意義な業績が作れるように活 動していきたいと思います。
IVR グループ リーダー:古郡 慎太郎医師
IVR は外傷をはじめ様々な救急領域で、手術と並んで重要な治療手段として広まっていることが背景にありますが、実施できる IVR 医の数は非常に限られているます(2020 年時点で専門医数 1085 人)。
IVR グループでは 横浜市大の救急医学教室として救急医療において「質の高い救急 IVR」を実施する救急医を育成することを目標にします。
IVR の技術向上の上で放射線科との連携は必須であり、対等に渡り合うためにはある程度以上の 読影能力も必要とされます。よって、IVR を実施する上で必要な読影能力や非血管系の IVR の技術についても習得できるような研修行い、最終的には IVR 専門医取得を目標とします。
古郡医師IVR専門医取得に関する詳細はこちら(別ページ)
熱傷グループ リーダー:黒柳 美里医師
希少な資格を持つことは、救急医として自分の強みになります。
熱傷専門医は、救急科専門医のサブスペシャリティーの一つですが、神奈川県内は 23 人(うち救急医はわずか 6 人)、横浜市立大学救急医学教室は 1 人のみです。
ECMOグループ リーダー:谷口 隼人医師
・重症呼吸不全に対して酸素療法、人工呼吸管理、肺理学療法に精通し、ECMOを扱える人材を育成する。
・重症循環不全に対して、循環器内科・心臓血管外科と協働し、ECMOを扱える人材を育成する。
・ECMOを扱うためにチーム医療のリーダーとなれる人材を育成する。
を到達目標にしたいと思います。
ECMO グルーブでは、下記の人材育成を目標にしたいと思います。
・重症呼吸不全に対して酸素療法、人工呼吸管理、肺理学療法に精通し、ECMOを扱える人材を育成する。
・重症循環不全に対して、循環器内科・心臓血管外科と協働し、ECMOを扱える人材を育成する。
・ECMOを扱うためにチーム医療のリーダーとなれる人材を育成する。
また救急科専門医、集中治療専門医に加え、呼吸療法専門医取得を目指します。
さらに基礎研究グループとも協働し、ARDS,ECMOに関する診断、治療、モニタリングなどについての研究も行っていきます。
ECMO Carに関する詳細はこちら(別ページ)
ECMO Carの地域連携事業についてはこちら
小児グループ リーダー:篠原 真史医師
救急医療において小児患者を扱うことは稀です。
なぜなら小児はなかなか死なないようにできているからです。
しかし、その一方で小児の死因の多くは、外傷、窒息など救急医学の領域です。
救急医として小児患者は稀ではあるものの避けては通れない分野であるといえます。
救急医学教室の中での小児グループは小児救急救命・集中治療に貢献できる人材を育成することを目的とします。
感染症グループ リーダー:佐藤 公亮医師
★感染症グループに関してなぜ感染症科なのか?
・人が少なく整備されていない分野
・救急と密接な関わりがあリ、知識がそのまま臨床応用できる
・時に専門的な知識が必要な分野である
・パンデミックなどの際には災害としての側面を持つ
・感染管理など中央部門としての関わりがある
★感染症グループの目的と活動案
・専門医取得をし教室内の知識の向上や感染症診療に専門性を持たせる。
・熱帯感染などの初期対応、免疫不全状態のウイルス感染など、特殊な疾患の初期対応や入院中の管理にオ ンコール体制などで相談窓口を作る。
・感染症パンデミックの際の感染防御・治療などの標準化など(施設聞での情報共有など) ・医局内の感染症に 関する知識の向上(勉強会などの開催)
総合診療グループ リーダー:内倉 淑男医師
みなさんは、“総合診療”と聞いたときに、どのようなイメージを抱かれるでしょうか?
救急医学教室で総合診療グループがどのような活動をするのか、疑問に感じている先生もいらっしゃると思います。
しかし、私は自身の研修 経験から、救急医療と総合診療には共通点が少なくないと考えています。
救急外来における ER physician的要素や、入院患者の管理における hospitalist的要素など、救急医療と総合診療には共通する領域が少なくありません。
“救急医の柱”である、病院前診療から救急外来にかけて行われる初期診療、入院後の急性期治療の質を高めるため。また、急性期治療の後に質の高い慢性期治療へ引き継げるようになるために、総合診療のエッセン スを学ぶことはとても有意義だと思います。
総合診療グループは、急性期病態に加えて慢性期病態にも対応できる、“どこでも活躍できる総合医”を育成するグループを目指すことになると考えています。
様々な規模の病院で病院総合医として活躍する先生、将来に開業を考えている先生、慢性疾患や予防医療、在宅医療などに興味がある先生、是非一緒に活動しましょう。
一緒に勉強し、共に成長できることを楽しみにしています。
ご不明なことや、総合診療グループに期待することなど、気軽にご連絡をいただければと思います。宜しくお願いします。
内倉先生の総合診療関する詳細はこちら(別ページ)
基礎研究グループ リーダー:西井 基継医師
昨今、新興感染症による世界的な課題を解決する手段として科学研究の重要性が再認識されております。
大学は、診療のみならず学術分野でも地域を強力に牽引する使命を帯びております。自ら科学的なエビデンスを発信し、普及することで国民の生命を守ることが義務であるといっても過言ではないと考えます。
我々、救急医学研究グループは、基礎および臨床研究を両輪軸とし、国内のみならず世界的にも先進的な救急科を確立することを目標として掲げております。
発足しまだ、3年も経過しておりませんが、今まさに高度成長期であり、歴史が短い研究室だからこそイノベーションを起こせると感じております。
研究とその先の社会実装、起業など時代の先端的な課題に挑戦したい人材を求めております。
ご興味がある方は、気軽に相談してください。
疫学統計グループ リーダー:安部 猛医師
当グループでは、研究デザイン・統計解析に係るスキルアップとその実践を目標にします。
具体的には、教室員の先生方が筆頭著者として出版された、臨床研究の英語原著論文(例:2020 年 11 本)で の研究進捗と査読プロセスを参考にしながら、近年の救急医学研究の動向を把握し、自施設で実施可能な研究 を推進いたします。
医療安全グループ リーダー:中村 京太医師
〇コンセプト:一人の医師として、また部署、病院、地域のマネジメントにおいて、医療の質・安全のアプローチはあらゆる場面 で最優先項目として求められます。
ルールで制御し事故ゼロを目指すだけではなく、医療システムの柔軟性を活用して、もっとうまくいくためのシス テムをデザインすることによる安全づくりを目指す、新しい安全アプローチの実践にむけて、救急医学の専門性 は大いに貢献できるものと考えています。
フィールドを病院に留めることなく、学際的アプローチを通して社会に 安全で質の高い医療を提供するための研究、活動を行います。
〇研修機会:基本的に各病院における救急の日常診療を通じてベーシックな実務経験、研究ならびに社会活動は十分可能と考えます。
Subspecialityとして本格的に実績を希望される場合は市民総合医療センター勤務時の安全管理部門兼任や、さらに激しく研究活動等を希望される場合には大阪大学とのクロスアポイントメント(常勤兼任)も考慮は可能かもしれません。
〇資格等:医療安全に関する専門医資格はありません。
厚労省の基準を満たした研修会を修了し、医療安全管理部門に専任すると、勤務先の病院が診療報酬上の医療 安全対策地域連携加算 1 の施設基準を満たすことができます。
〇こんな人におすすめ: 一通りの臨床、研究業務を経験し、救急科専門医を取得している人
部署や組織のマネジメントを求められる、もしくは将来的に希望している人 特定機能病院の病院長を目指している人(特定機能病院の管理者(病院長)には医療安全管理の業務経験が 義務付けられています)
〇メッセージグループに属さなくても、お困りのことがあればご連絡ください。ご相談に応じます。