開催報告 2020.06.01
外傷対応シュミレーション(Trauma Simulation)報告
横浜市大市民総合医療センターで外傷対応シュミレーションを開催しました。
以下、センター病院大矢医師からの報告です。
トラウマコール(外傷対応)シュミレーションを行いましたので、ご報告させて頂きます。
本シュミレーションは、外傷診療の流れを新規スタッフ、研修医、各部門コメディカル(看護師、輸血部、放射線部他)に周知する目的で行われました。
外来担当医長 谷口医師による本シュミレーションの目標の説明から始まり、その後スタッフ、専攻医、研修医が演者として参加し、骨盤骨折の診療を、輸血・挿管管理・シース挿入といった物品を実際に使用しながら進行しました。
医師側は台本があり、それに沿って進行していましたが、看護師・放射線技師は台本や流れを伝えずその場・その瞬間での対応を求められる訓練であったため、よりその場でのシュミレーションの意味合いを強くしていたようでした。
個人的な感想になりますが、医療資源・体制が整っている環境でそれらを充分に活用していくためには、各部門間での共通言語でのコミュニケーションや、治療の方向性の共有が重要であることをあらためて実感致しました。
また、その後参加した輸血部の方と話す機会がありましたが、電話連絡を受けてからの流れがより具体的に想起できるようになったとの感想を頂きました。
今クールの研修医も、整形外科や外科志望が多いこともあり、興味を持って参加している研修医が多く、JATECを周知する良い契機にもなったと思われます。
シュミレーション後、輸血部から「異型輸血で血液がどのように変化するか」のデモンストレーションもあり、実りの多いシュミレーションとなりました。
お忙しい中、今回のシュミレーションに参加して頂いた方々に感謝いたします。
本年上半期後半には腹部外傷についてのシュミレーションを予定しております。
当教室では、臨床にすぐに実践できるよう、何時でも外傷患者および重症患者対応できるようチームとしての教育・シュミレーションも日頃から行なっております。