横浜市立大学救急医学教室


CAREER

PLAN

キャリアプラン
 

多彩なキャリアを持った救急医の育成 

当教室が提供する「横浜横須賀救急科総合プログラム」を軸に救急医を育成します
救急医+αを持った人材を輩出すべく個人のキャリア形成にあった道を提供します
 
 
 
 

Various Career Schedules

多彩な関連病院で多彩な経験を持った救急医の育成  

教室員の研修例
 

Various Subspecialities

 

ー対馬離島医療研修ー

対馬での離島医療研修:横井医師

 「どんな医師になりたいか」
 
 医師を志した高校生の頃から自問自答していました。
高校生では「病を治す医師ではなく、患者を癒せる医師」
大学生では「内科も外科もできる何でも屋」
研修医では「救急外科医」目標が徐々に具体的になり、医師7年目には念願叶って救急外科医として横浜市大センター病院の高度救命救急センターで勤務しました。
毎日多忙で責任の重さに目が回っておりましたが、それ以上のやり甲斐を感じることが出来たのです。

 しかしある時、原点を振り返ると、「何でも屋」になっているのか?「患者を癒せる医師」ってどういうことなのか?そんな考えが頭から離れませんでした。そして様々な縁とタイミングが重なり、長崎県の離島ある対馬へ行くことを決心したのです。当時幼い子供が2人、妻は3人目を妊娠中でしたので、容易な選択ではありませんでしたが、この時の判断は間違っていませんでした。

 
 対馬は九州と韓国の間に浮かぶ南北に約90kmに及ぶ大きな離島で古来から国境の島として貿易や外交、戦争などで日本の要となって歴史が背景にあります。人口は約3万人、それに対して韓国人旅行客が年間40万人を超えるといわれれています。高齢化は進む一方的で、対馬の現在の高齢化率は日本全国の2050年頃の予測値と同レベルです。病院は2つ、島の北部に60床の上対馬病院と、私の勤める対馬病院は島の中央部(空港近く)にあり275床を有します。

 
 私にとって離島医療研修は宝の山です。当たり前ですが、都会の救命センターでは得られない、経験が出来るからです。救急医としてではなく内科医として患者を受け持ち、入院ではcommon diseaseの治療から担癌患者の緩和ケア、看取りを主に行い、外来では約300人の患者さんを定期的にfollowし高血圧症、脂質異常症、血糖コントロールなどのプライマリケアをします。また私は検査では上部消化管内視鏡、気管支鏡、嚥下内視鏡を担当しており、救急医時代には経験できない手技を得ることができました。当直は全科当直であり基本的には外来・病棟全てに対応します。もちろん応需率は100%です。一方で島内対応が困難な重症患者では救命処置し全身状態を整えつつ速やかにヘリ搬送の手配しなければなりません。主治医制ですので、救急医のようなon・offの切り替えはあまり出来ません。むしろ島内で出かけたり買い物をするとほぼ確実に病院関係者か患者さんなどに遭遇しますが、島ののどかな環境と患者さんとの身近な医師患者関係がストレスを感じさせません。
 

 離島医療の最大の特徴は「ハードル」の低さでしょう。新しい分野の勉強を始めるのも、他科のコンサルトも、多職種間、患者やその家族、あらゆるハードルが低いので、自分の思考がすぐに行動につながるのです。「ケイセントラ®︎の院内採用」「フィブリノゲン製剤の院内採用」「超急性期脳梗塞に対するDrip snd Ship法マニュアルや院内講習ビデオ作成」「マムシ咬傷マニュアル作成」「市民啓発活動」などに取り組みました。特に「市民啓発活動」は市役所や地元ローカルテレビ局などと連携しており、病院内だけでなく対馬全域に有益な医療情報を発信できるシステムが根付きました。PDCAサイクルを自ら率先して回す困難と喜びを教えてくれたのは他でもない離島医療だったのです。

 
 私がこの2年間の離島研修で得る経験はこれから先の医師人生においても基盤となり、困難に直面した時のヒントになってくれるだろうと確信しています。

 集中治療やERだけでなく、総合診療に興味のある若手救急医は是非、離島医療研修をご検討ください。私で良ければいつでも相談に乗ります。医師の地域偏在化が進む中、元気ハツラツとした若手救急医がへき地離島医療に関わることは大きな需要があることは間違いありませんし、きっと新しい発見があるのはずだから。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

ー外科研修ー

Subspecialityとしての外科研修:川村医師

【自己紹介】
神奈川県座間市出身
函館ラサール高等学校卒業→徳島大学医学部医学科卒業
 
【経歴】
藤沢湘南台病院 初期臨床研修
市大センター病院 高度救命救急センター のべ3年
横須賀共済病院 外科 のべ4年
 
【取得した専門医】
日本救急医学会専門医
日本外科学会専門医
日本DMAT

【これから取得予定の専門医】
外傷専門医
Acute care surgery認定医
 
【外科のサブスペを決めた理由、ほか】
・重症外傷患者の救命には外科のスキルが必要と感じたから。
・救急科に入局するか、外科に入局するかはかなり悩んだが今は救急科に入局してよかったと考えている。
 理由としては外科に入局してAcute Care Surgeryの分野に進むのは難しいと感じた。(外科は各専門領域に特化してきており、その分野の一つとしてのACSは今のことろないと思った)
 
【外科診療で学んだこと、課題】
・外科の手技に関しての基本全てを教わった(術前の準備、メスの使い方、器械の持ち方、姿勢など)
・術後合併症に対する判断/処置に関しても非常に勉強になった。
・現在消化器外科手術の大半は腹腔鏡手術で行っている。研修開始時は腹腔鏡手術は外傷手術には必要ないと考えていたがACSの分野で考えると必須の手技であり今後の研修においても必ず会得が必要なスキルであると考える。
・課題としては腹腔鏡手術の進歩により開腹手術症例が劇的に減少してきており開腹手術のスキルを学ぶ場が減ってきていること。
 
【将来の展望】
・ACSグループとして人数を拡充してより専門色を持った外科医(消化器外科だけではなく心臓血管外科や呼吸器外科など)を沢山抱えたチームを作っていきたい。
 
【一言】
・救急外科=外傷外科ではありません。一般緊急手術や術後の集中治療管理に関しても興味があれば是非参加をお待ちしております。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

救急科専門医取得後総合内科・総合診療研修

総合診療医を目指して:内倉医師

 


 私は、平成21年3月に金沢医科大学を卒業し、初期臨床研修終了後、当教室に入局しました。
後期研修3年間:教室関連施設の救命救急センターを3施設ローテーションし、主に3次救急症例を経験し、重症な症例の初期診療・集中治療を中心に研修しました。
医師6年目(入局4年目):救急科専門医の資格を取得
医師7, 8年目(入局5, 6年目):ER型の救命救急センターで研修し、ここでは主に1次・2次救急症例を経験。
医師9年目(入局7年目):教室関連施設ではない施設で、総合内科・総合診療の研修を開始。
 
Q1. なぜ総合内科・総合診療の研修を希望したのか?
 救急医学教室へ入局した後の6年間、救急医として研修を続ける中で、
“自分が救急外来で下した診断・判断は正しかったのか?”
という自分の診療能力に関する不安・疑問や、
“救急外来から帰宅した患者さんはその後どうなったのか?"
"初期診療・集中治療を終えた後に、退院・転院した患者さんの回復期・慢性期はどのような経過を辿っているのか?”
という患者さんの長期予後・転機に関する興味・疑問を感じていました。
 もともと、救急医学に加えて、内科学・プライマリ・ケアにも興味があったため、内科系の症候・疾患を幅広く経験でき、慢性期のフォローアップも経験することができる総合内科・総合診療の研修プログラムに参加することにしました。
 
Q2. どのような研修をしたのか?
 医師9年目(入局7年目)から3年間、総合内科・総合診療の研修を行いました。
2年6ヶ月は都市部の病院で病院総合医として、外来診療や入院診療、内科系1次・2次救急診療を担当し、残りの6ヶ月は地域の病院でプライマリ・ケア医としての診療を担当しました。
 研修中には、脳卒中や感染症、めまい症など、救急医としても経験する症例はもちろん、糖尿病の教育入院や内分泌疾患の検査入院、自己免疫疾患など、内科系疾患を幅広く経験することができました。
 また、外来患者さんの長期フォローアップや、高齢者施設や患者さんの自宅への訪問診療も経験することができました。地域医療の研修中には、高次医療機関に“患者さんを紹介する側”の立場を経験し、それまでの自分の振る舞いを振り返り、反省するとてもよい機会にもなりました。
 
Q3. 内科・総合診療研修をしてよかったこと
 内科学、プライマリ・ケアはとても奥が深く、3年間の研修で、
“全てが経験できた、一人前になった”
とは、とても言えません。
そんな中で、私が得た最大の研修効果は、
“今まで以上に救急診療が楽しくなったこと”
かもしれません。
 救急科と総合内科・総合診療科では、担当する症候・疾患にオーバーラップする範囲が多くあると思います。
患者さんの重症度や担当するフェーズには差がありますが、
“広く急性期を担当するジェネラリスト”
という点は共通していると思います。
 現在私はER型の救命救急センターで勤務していますが、入院後に必要となる検査・治療や、救急外来から帰宅した後に、外来診療の場で必要となることを意識しながら初期診療に当たるように心がけています。
 これは多くの救急医にとって当たり前のことなのかもしれませんが、以前の私には足りなかった部分でした。総合内科・総合診療の研修を経て、この視点を得ることができたことは、私にはとても大きな収穫でした。
 
Q4. 将来の展望に関して
 救急外来は、いろいろな症候・疾患・背景をもつ患者さんが受診します。
社会の高齢化が進み、多数の基礎疾患をもつ患者さんや、複雑な社会的問題を抱えた患者さんが受診する機会が増えています。これからの救急医療の現場には、身体問題だけでなく、精神的問題・社会的背景などを総合的に診る総合診療の要素が必要になると考えています。
 自分の成長のために、救急医学や内科学、プライマリ・ケアの知識・技術を高める努力を続けることはもちろんですが、救急医と総合診療医の架け橋となり、
“総合診療マインドを持った救急医”“救急マインドを持った総合診療医”
の育成に関わることが出来ればと思っています。その結果、より良い救急医療が行えるようになることが、私の今の目標です。

 
 
 
 
   
 
教育カンファレンスのために来日されたローレンス・ティアニー先生と
 
 
 
 
 
 
 
 
 
地域研修中にご指導をいただいた西伊豆健育会病院の仲田和正先生と
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

施設連携プログラム:新潟大学医歯学総合病院高度救命救急センター研修

後期研修2年目(専攻医2年目):中川医師

 


 2021年4月より後期研修2年目(専攻医2年目)中川智生先生が当教室との施設連携プログラムで新潟大学医歯学総合病院高度救命救急センターに出向し、専攻医2年目の研修を行っております。
 他施設への出向により教室では学べないこと、経験できないことを数多く学び、また教室で学んできたことを実践し、将来さらに横浜の救急体制に還元できるように精進しています。
 当教室では、多様な他施設連携プログラムを用意しております。詳細等は直接以下までご連絡ください。

 
 フライトドクターとしても日々頑張っています