GREETING
ようこそ 横浜市大救急医学教室のHPへ。
このHPでは教室員による様々な取り組みを紹介したり、今後救急医を目指す若手医師に役立つ情報をしています。
我々、横浜市大救急医学教室は医局員が90名を超える日本でも有数の大きな救急医局です。この利点は「多彩な人材がいること」と「豊富な関連病院群で専門性・特徴にあわせた幅広い診療と教育が可能なこと」です。
このような医局ですから女性医師が多くいるのはもちろんのこと、他科専門医から救急医への転換した医師、海外留学や一般社会人経験を持つ者、そして基礎研究者から救急医への転職組など・・・人材豊富です。
大学の高度救命救急センターでは重症外傷やECMO、急性期IVRを含めた高度急性期の患者さんの集学的治療を担当し、医学部附属病院では基礎研究や臨床研究にも力を注ぎ、各関連病院ではそれぞれの病院が他にはない特色を持ち、それらを生かした教育によって若手、中堅を育成していく・・・そんなAll Yokohamaのコンセプトで教室を運営しています。
我々の教室の運営方針の柱は「教育と人材育成」です。学生教育から専攻医教育、そして各専門分野のリーダーとなるべき医師の育成に力をいれています。これらの具体的な取り組みはこのHPで紹介していますのでぜひご覧ください。
竹内が横浜市大に赴任した2017年以来横浜市大救急医学教室に新規加入した医師が43名(2022年11月現在)、総医局員数90名となりました。これこそ我々が教室を挙げて人材育成に力をいれてきた、その結果だと考えています。
今後も医療の集約化、高度化、そして高齢化社会に伴う全人的な診療ができる医師のニーズ拡大など大きな社会変革が予想されます。横浜市大救急医学教室として引き続き各分野で活躍できる医師を育成していきます。このHPを見ている若手医師の皆さん、ぜひ1度見学にいらしてください。お待ちしています。
竹内 一郎
VISION
横浜市大救急医学教室は「ひと」を大切にします | 「ひと」が組織の基本です。 教育に力を入れ、3年間の教育ブログラムを用意しています。 救急専門医・集中治療専門医とともにサブスペシャリティーの専門医を取得できるようサポートします。 |
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臨床とともに研究にも力を入れます | 大学の使命は研究です。教室員は基礎研究、臨床研究に携わり、論文発表、学位取得まで責任を持って指導します。 |
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高度救命救急センターとしての責任を果たします | 関連病院の中でも中心となる市民総合医療センターは高度救命救急センターです。 重症外傷センターであるとともに今後内因性のVV-ECMOやVAD患者の急変体制を作ります。 |
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災害のプロフェッショナルを育成します | 熊本地震、茨城県常総水害、東日本大震災などの震災時に医療チームを派遣してきました。 国内のみならず海外の災害に対応できるチーム(JDR:国際援助隊)メンバーを育成します。 首都直下地震、2020東京オリンピックに向けて多数傷病者(テロ)対策にも取り組みます。 |
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各専門診療科とのコラボレーションを重視します | 救命救急センター、ERで各科専門医とコラボレーションをしながら最良の治療を行います。 |
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国際化を推進します | フランスパリの医療機関との連携、SAMU同乗研修を行なっています。 学生のリサーチクラークシップを海外で行います。 NYコーネル大学から研究者を招聘し国際相互交流を進めています。 |
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HISTORY
本教室のあゆみ |
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教室設立直後に、国難となった東日本大震災が起き、教室員はDMAT(羽田空港広域搬送受入拠点活動)、被災地救護所支援(気仙沼市)、病院支援(横浜市内、いわき市)、福島原発放射線事故対応などにおいて役割を果たしてきました。
最優先課題である救急医育成のために教育体制の充実を図ってきました。2011年度は医学部学生への教育プログラムの改訂(座学からワークショップ形式へ、診療チームへの学生編入など)、2012年度は大学初期研修医の研修プログラムの改訂(2つの大学附属病院を一体化したハイブリッド研修など)を行いました。さらには病院前診療から救急外来(ER)での初期診療、ICUでの集中治療までの救急医療をすべて習得できる専攻医プログラムを2018年度から開始しています。
毎年のように教室員は増え、連携する施設も拡大しています。2011年には済生会横浜市南部病院、2012年には国際親善病院、2013年には横浜南共済病院と横須賀共済病院の救急部門に当教室より救急医を配置しています。横浜・横須賀地域中核病院の救急部門に人員を配置することで、救急医療を面で支えることが可能となり、バリエーションに富んだ研修環境が整備されました。
そして2017年6月21日 竹内一郎二代目主任教授が就任。当教室は新たなステージに進みます。
2018年4月現在、新規教室員8名を加え、教室員は66名となっています。
POWER
最高水準の救急医療の提供を
社会のニーズによって的確に把握し、より高い水準を志向する救急医集団の形成を目指します。
臨床・基礎研究を通じ、新規の治療法の開発を行い、横浜のみならず日本、世界へと発信していきます。
豊富な関連病院群
多彩なキャリアを持つ救急医
当教室の教室員はは救急専門医に加え集中治療・IVR・外科・ECMO・総合診療などそれぞれが多彩なキャリアを持っています。また病院前診療(Dr-Car・Dr-Heli)を経験した救急医、アメリカで研究に従事してきた医師を抱えるなどバラーティーに富んでいます。当教室では妊娠・子育てをしながらキャリアを積み重ねる女性医師も複数活躍しています。臨床のみならず研究分野でも大学院、基礎研究などの活動も活発で今後世界に先進的な成果を発表できるよう活動しております。
グローバルレベルを目指して
ーより早く高度な医療を提供しますー
横浜市大附属市民総合医療センター患者搬送用大型救急車(通称:センターカー)納車
旧センターカーは、主に病院間搬送のみの用途に使用されていまし たが、 新センターカーには、従来の病院間搬送の機能に加え、下記の機能 を追加しました。
①災害時の医療指揮車両としての機能(Disaster commond機能)
災害時において多数の医療チームが参集した場合、医療チームを統括することが、
消防や警察といったカウンターパートと協働するには必要になります(Yokohama Medical Director制度)。 消防や警察では指揮車と呼ばれる車両が現場に出向きますが、医療の指揮車はありませんでした。
今回のセンターカー更新において、近年の状況(京急脱線事故、シーサイドライン逆走事故)も踏まえ、 災害拠点病院である当院として保有すべき機能と考えられました。 災害時は、現場に急行し、車両両側からタープを開けば、即座に指揮所ができます。
またNBC災害時等にはタープを広げることで、院外に乾的除染のためのスペースを即座に確保できます。
車両内部には、ディスプレイを装備し、ストレッチャーをおろし、折り畳みの棚を下ろせばデスクとなり、そこはまさに指揮本部です。
車両にはリチウム電池を複数搭載しており、災害時の一時的な電源供給車としても利用できるようになっております。
②ECMO(体外式人工心肺装置)等の重症患者搬送車両としての機能 (Mobile ICU機能)
当院は高度救命救急センターとしてECMO等を用いた重症患者の集約・治療を行なっております。 旧センターカーにおいてもECMO装着患者の搬送を行なっておりましたが、装置をストレッチャーとは別で 運ぶ必要があり、搬送には多くの労力が必要でした。今回の更新では、ECMO等をストレッチャーに搭載できる 専用ストレッチャーを導入し、電動リフターも装備し、スムーズな搬送ができるようになっております。 また搬送中のトラブル対応ができるように車内には十分なスペース・照明を確保しております。
常時30W以上の電源が使えるため従来の恒温槽も利用でき、長距離搬送にも耐え得ります。 まさにMobile ICUと言っても過言ではない設備が整っております。
③従来通りの病院間搬送
車内にはエアラインレールという飛行機で使用されているシステムを導入しており、専用のアタッチメントで、 新生児搬送用クベース、車椅子、通常のストレッチャーも搭載できます。
ストレッチャーを下ろせば、広いスペースが確保でき、最大6名までの患者を収容し、搬送もできます。 新センターカーにより得られた機能を用いて、高度救命救急センターとして責務を果たしていく所存です。 今後の活躍にご期待ください。