三輪 治生先生(センター・講師)の論文が掲載されました.
Pancreatic pseudocyst with biliary fistula diagnosed using a novel slim peroral cholangioscope.
Endoscopy. 2024 Dec;56(S 01):E164-E165.
昨年,9Frの細径スコープを利用可能な新型経口胆道鏡システム(eyeMAX; Micro-Tech)が本邦で使用可能となり,有用性が期待されています.このたび,9Fr eyeMAXを使用して,胆管瘻を伴う膵仮性嚢胞を診断したため,Endoscopy誌に報告させていただきました.細径スコープは安全に瘻孔を通過することができ,膵嚢胞内の観察および生検により上皮成分を持たない仮性嚢胞であることを診断しております.本報告は,胆道鏡で胆管・膵仮性嚢胞間の瘻孔を診断した初の報告であり,今後はこのような診断法が可能になると考えられます.
本報告で示したように,経口胆道鏡が腫瘍診断,結石破砕のみならず,様々な胆道膵臓疾患の診断・治療に役立つ時代が訪れており,当院からも積極的に報告していきたいと思います.
論文投稿に際してご指導,ご協力をいただきました前田教授,沼田先生,杉森先生,並びに消化器病センターの皆様に深謝いたします.(三輪)