御厨優一郎先生(県立がん)の論文が掲載されました.
食道癌に対する化学放射線療法後に大動脈穿通を来しながらも,救命しえた症例です.大動脈穿通では致死的な大量出血を来し,内視鏡的止血は極めて困難と考えられますが,本症例ではバルーンによる圧迫止血が救命の一助となりました.切迫した状況で止血手段に難渋した際の「困ったときの一手」として,バルーン圧迫止血という選択肢を思い出していただければ幸いです. 本症例の診療および論文化にあたりご指導・ご助言を賜りました県立がんセンターの諸先生方ならびに前田教授に,この場をお借りして深く感謝申し上げます.(御厨)