報道関連
報道ステーション(テレビ朝日)
-「新型コロナ感染症に関する横浜での取り組み-Y-CERT」-
今回の報道ステーションでのテーマはPCR陽性患者さんが増加している現状を踏まえて 「どうやって医療崩壊を防ぎながらコロナ患者さんの治療と心筋梗塞や交通事故などの外傷、癌などの通常治療とを両立していくか」でした。
行政、急性期医療、病院 消防、保健所、宿泊施設、民間移送業者など地域全体が一体となった横浜市の取り組みについて紹介をさせていただきました。
横浜市ではこれからもY-CERTを通して地域全体を俯瞰的にみながら、重症度・緊急度に応じた層別化を行い コロナ患者さんの治療、ECMOを含めた重症患者の救命、そして、通常の救急疾患の対応との両立を図っていきます。
院外活動
横浜市における年末年始新型コロナウイルス感染症対応
新型コロナウイルス感染症が拡大を見せる中、年末年始の医療崩壊を防ぎ、医療提供体制を維持するため、横浜市が2020年12月29日から1月3日までコロナ・その他疾患にかかわらず、入院患者の転院先の振り分けを一括支援する特別対策チームを立ち上げます。
当教室竹内一郎教授をチーム医療責任者とし、当教室関連施設および神奈川県下の医療機関と協力し、医療と行政(危機管理、医療曲、健康福祉局、消防局、医師会、病院協会の合同本部)の協力体制を整え、年末年始の救急医療体制・コロナ対策を調整します。
2020年-2021年年末年始の医療体制づくりに教室をあげて地域医療に貢献していきます。
臨床活動
国立病院機構 横浜医療センター
-新型コロナウイルス感染症に対する院内活動の報告-
横浜医療センターでは4月7日の緊急事態宣言発出と同時に院内対策本部を設置し、院内体制・患者受け入れ体制の構築を行っております。
当教室員が中心となって本部体制を立ちあげ、本部の主要メンバーとして情報集約・病床および必要物資管理を中心とした業務を行いました。
また、新型コロナウイルス感染症患者の受け入れを行うのと並行して通常救急体制を維持するため、平時から協力体制にある近隣医療機関との連携を強化した転院調整などの体制確保を行っています。
さらに、PCR検査については救命救急センター前の屋外スペースを活用した「ドライブイン&ウォークスルー型専用外来」を設け、その運用の中心メンバーとして横浜市南西部地域の病院やクリニックなどからの検査依頼に対応しています。
5月25日に緊急事態宣言が解除となりましたが、第2波に備えて現在もその体制を維持しています。
当教室では関連施設含め、新型コロナウイルス感染症に関して協力し、万全の体制を引いております。
ECMO Car
動くICU(mobile ICU)の役割
-重症呼吸不全センターとして(読売新聞掲載記事)-
横浜市立病院市民総合医療センターの役割は、高度救急救命センター及び重症外傷センターの役割とともに重症呼吸不全センターとしての役割を担っている。
新型コロナウイルス感染症第3波の真っ只中、入院重症新型コロナウイルス感染症患者のECMO適応患者における重症管理はもとより、他院で発症した対応困難な重症呼吸不全を伴う新型コロナウイルス感染症患者に対して、「動くICU(mobile ICU)」として当センターに導入されたECMO Carという最新車両を利用し、ECMO specialistが現地に行き、ECMOを導入し、そのまま転院搬送・専門病棟管理を行い、ECMO離脱・症状軽快ののちに元の病院に戻すことで、重症患者の命を救い、病床逼迫する現状を打破し、限りある病床を効率よく回転させるという取り組みを行なっている。
このように当教室は、地域全体で新型コロナウイルス感染症の極期を乗り越えるような医療体制づくりと新型コロナウイルス感染症による重症呼吸不全以外にも対応できるような重症呼吸不全センターとして万全の体制を引いております。
読売新聞掲載記事(URL)はこちら
ECMO Carに関する詳細はこちら(別ページ)
ECMO Carの地域連携事業についてはこちら
ECMO Trasnport
重症呼吸不全センターを目指して
重症呼吸不全(予測死亡率50%以上)に対する体外式膜型人工肺(ECMO)施行例は、200-300万人の都市において年間10-12例程度の発症とされ、横浜市においては年間20-30例の発症が予想されます。
重症呼吸不全に対するECMOは、本邦では一般的な循環不全に対するECMOに比べその管理期間が平均10日以上と長く、合併症も発生します。そのため、症例を経験するほど治療成績が上がると報告されていますが、実際は一つの救命救急センターでの経験数は年1-2件程度であり、症例を多く経験することができません。
イギリスやイタリアなどでは2009年のインフルエンザパンデミックにおいてECMO症例を集約し救命率72%でしたが、集約ができなかった本邦では救命率36%と報告され、ECMO症例集約化の必要性が示唆されています。
本邦において重症呼吸不全に対するECMO症例の集約化が進まない理由はいくつかありますが、病院間連携や搬送車両などが要因の一つです。
しかし当センターでは、2014年から横浜市重症外傷センターとして重症外傷症例を集約してきたノウハウがあり、横浜横須賀地域の病院間連携が密であり(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62765320Y0A810C2L82000)、また2020年4月にはECMOを装着した患者をベッドごと運べる搬送機能を有した新しい病院専用救急車(ECMOカー)が導入されています。
この様な準備状況において、先日A病院から重症呼吸不全のCOVID症例の転院相談がありました。
横浜市大ECMOチーム:Yokohama Advanced Cardiopulmonary Help Team(YACHT:通称ヨット)のメンバー1名が、先発隊として先方へ向かい患者を評価し適切な搬送手段を検討した結果、先方でECMOを導入しその後センター病院へ搬送する「Primary ECMO Transport」が望ましいと判断しました。
その後後発隊がECMO資機材を持参し、先発隊と合流後にECMO導入し、搬送に耐えうる患者状態を整え、ECMOカーで当センターへ搬送しました。
ECMOカーでの搬送は、非常にストレスがなく、トラブルもなく搬送でき、当院にて加療継続しております。
COVID19パンデミックの今、いつどこで重症呼吸不全に陥るかわかりません。
ECMO搬送が可能であれば、その様な状態に陥ってもYACHTが現場へ向かい、ECMOを導入し安全に搬送、そして症例も集約化することができます。
当センターでは、現在までに重症呼吸不全のCOVID19症例に対してECMOを用いた加療を10例以上行い、その救命率は80%以上となっています。
今後は横浜横須賀地域のみならず、神奈川県における重症呼吸不全センターとしての機能を担っていけるようECMO搬送体制をさらに充実させながら努力していきたいと思います。
医療支援活動
沖縄・石垣島での新型コロナウイルス
感染症対応医療支援
新型コロナウイルス第4波が日本全国で猛威を奮っている中で、沖縄の医療逼迫に対する沖縄県知事の国への要請を受けて、厚生労働省からの打診により当教室より2名の医師が沖縄に派遣され、医療支援を行いました。
横浜市大附属市民総合医療センター高度救命救急センターから山縣英尋医師、横浜市大附属病院救急科から武田知晃医師が2021年6月18日から25日までの間、第1陣の大阪大学に続き、第2陣として現場の医療逼迫を支援すべく派遣されました。
左:武田医師 右:山縣医師
沖縄本土も然り、沖縄の各島々でも新型コロナウイルス感染者の数は増え、対応病床のキャパシティギリギリの状態で入院管理も非常に逼迫しており、現地医師・看護師およびコメディカル・事務を含め、連続勤務による疲労・疲弊で医療崩壊をしかねない状況でありました。
人工呼吸器管理・ECMO管理には非常に人員と機材が必要です。場合によってはその島では対応不可能なこともあり、場合によっては本土へ自衛隊ヘリにて搬送するシステムをとっております。
今回当教室から派遣された医師2名は救急対応・集中治療対応はもちろんのこと新型コロナ対応に関して十分すぎる経験と人工呼吸器管理・ECMO管理を全て担うことができる優秀な人材が選ばれました。
沖縄・石垣島 県立八重山病院への派遣となりました。県立八重山病院は石垣島全域と近隣の離島を含め、急性期の患者はほぼすべて搬送される中核病院です。とは言え、病床数は258床でキャパシティが大きいわけではなく、クラスターが発生し重症者が複数出るとすぐに逼迫してしまうような環境でありました。
約1週間県立八重山病院での医療支援を行い、国・県・ECMOnetのバックアップの元、患者の状態の改善支援および現地医療従事者の疲労改善を含む支援を行い、状況を落ち着けた上で派遣勤務を終えました。この期間中には、早朝4時の状態悪化により本土に自衛隊のヘリによる緊急搬送がありました。
早朝のヘリ搬送
今回の派遣により沖縄の医療逼迫は緩和され、第3陣の派遣は不要となりました。まだ終息の目処が見えない新型コロナウイルス感染症の対応を含め、災害対応・医療支援を当教室ではこれからも積極的に行なっていく所存です。
左:集中治療部医師と 右:八重山病院院長先生と
専攻医教育
専攻医定期勉強会online開催中
2018年度より教育ワーキンググループ(教育WG)主催の元、毎月2回関連病院専攻医、指導医が集まり定期的勉強会で非常に質の高い勉強会が開催されています。
2019年11月末から世界中に広がり猛威を奮っているCOVID-19により専攻医勉強会も開催中止を余儀なくされるかと思っておりましたが、教育WGの配慮の元オンラインでの専攻医勉強会が引き続き行われています。当初オンライン開催は「顔が見えにくく、きちんと伝えられるだろうか」という懸念もありましたが、いざ行なってみると、各施設間の移動・移動時間や退勤時間を考慮するとより多くの専攻医の参加が得られ、より表情が確認できるといったメリットもありました。
オンライン勉強会では、通常通り最新の文献に対するJournal Clubを専攻医・指導医で行い、最新知見とその有用性について学び、またレクチャーにおいては各種救急初療におけるピットフォール、集中治療における注意点など、エビデンスだけでなく実臨床でのTipsを織り交ぜながらのレクチャーを行なっております。レクチャー後には、通常同様の専攻医より質疑応答があり、エビデンスや、実際の現場での判断などのディスカッションがなされ専攻医にとっても有意義な勉強会になったと思われます。
Top journal各種の専攻医全員でのpick upは各専攻医でのマターになっておりますが、毎回非常に有意義な勉強会となっています。
今後も毎月2回、関連施設に所属する専攻医・指導医がオンラインを介して集まり勉強会を開催していく予定です。
当教室は実地臨床での専攻医教育だけでなく、off the job trainingとして教育WGが中心となり、より手厚い専攻医指導も行なっております。
※専攻医教育に関しては EDUCATIONを参照
学生教育
-COVID-19蔓延下での当教室における学生教育-
2019年11月より世界中に広まり、多数の感染者・死者を出した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。2020年1月下旬より日本にも感染者が増え、4月初旬には緊急事態宣言が発令され、日本全国で外出自粛などの処置が取られ、テレワークを始め、働き方・学び方の急な変更が余儀無くされています。
学生教育において、当大学でもキャンパス内への立ち入りの禁止となり、本来受けるべき授業・行うべき授業がままならない状況に陥っております。
当教室では、4月当初から積極的にWeb Meeting Systemを用いて救急医学領域のオンライン授業を行なっております。
医学部5年生は本来、臨床の場に立ち、救急患者の初療対応や集中治療室における対応、さらには救急車同乗実習や関係各所(消防指令センターや救急関連施設)での実習を行います。これらの院内・院外での実習が全面中止になり、実地体験はできない分、学生教育責任者を中心に、教育担当者が様々な工夫を凝らし、より実践的な講義をWeb Meetingを通して行なっております。また、オンラインBLS/ALS/ICLSの講義も行なっており、実践で役に立つ心肺蘇生法を教育しています。最終週には、教授による各学生との英語討論を行い、国際化に対応できる医師の育成を行なっております。
医学部4年生にはリサーチクラークシップという4月より3ヶ月間各講座に数名ずつ配属され、基礎研究や臨床研究を学び7月に全員ポスター発表を行うというカリキュラムがありますが、もちろん研究室には立ち入りはできず、本来の目的である「仮説を立て、手を動かして、目で見て、結果を出し、考察し、発表する」が困難な状況にあります。各講座とも様々なアイデアを検討し、より有意義なリサーチクラークシップを行なっております。当教室もこの状況を逆に生かし、最前線で治療を行なっているCOVID-19に関する世界中から毎日のように発信されるトピックスや新規治療法の検討などをWeb Meetingで議論しています。時には普段は聞けないような内容を外部講師の先生に講義をしていただいたり、普段はなかなか経験できない講義を工夫して行なっています。また、毎週行なっている基礎研究ミーティングにもオンライン参加してもらい、当教室が行なっている基礎研究およびCOVID-19に関連した最先端の研究を共有し、リサーチマインドの育成も行なっております。
このように学生教育面においても教室員全員で最善の工夫を行い、満足度の高い教育を行えるように精進していきます。
研究
報告; AMED研究事業採択
-「新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業(2次公募)」-
2019年11月より世界中に広まり、多数の感染者・死者を出した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。まだそのウイルスとしての特性・特徴が不明な点が多く、さらなる研究が世界中で求められている。さらにCOVID-19の予防・診断・治療も日進月歩に進んでいます。
当教室は日本でCOVID-19が報告された当初から診療に携わり、病院前活動および臨床部門では関連施設も含み、厳密な集中治療管理を行い、多くの命を救ってきたとともに、患者検体を用いた基礎研究を同大学内の各部署(微生物学・免疫学等)と協力し、日々研究を続けてきました。
今回、さらなるCOVID-19研究の追求のため、日本医療研究開発機構(AMED)の「新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業」を救急医学教室が研究責任者となり申請し、学内選考通過(学内1件のみ)し、一次選考・二次選考を無事通過し、正式採用となりました。
文科省による科研費はもとより、今回のAMEDからの研究費を獲得できることは教室にとって極めて栄誉なことであり、基礎研究を立ち上げ、たった2年強で獲得できたことは。非常に素晴らしいことと思います。
基礎研究グループリーダー西井基継講師を先頭に、他の基礎研究室・企業とのタイアップも含め、今後もCOVID-19をはじめとし、多くの疾患・病態の基礎研究からの様々なアプローチで、多くの病態解明に努めていきたいと思います。
引き続き横浜市大救急医学教室として基礎・臨床の両方で活発な活動を続けていきたいと思います
研究
報告; AMED研究事業採択
-「新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業(4次公募)」-
2020年1月日本に上陸し、国内をはじめ世界中で多数の感染者・死者を出した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。約1年の歳月が経とうとしており、その研究開発は早急に進んでおりますが、まだそのウイルスとしての特性・特徴が不明な点が多く、治療薬や重症化を示唆する因子などcriticalなものがまだ不明な点が多く、さらなる研究が世界中で求められています。
当教室は日本でCOVID-19が報告された当初から診療に携わり、病院前活動および臨床部門では関連施設も含み、厳密な集中治療管理を行い、多くの命を救ってきたとともに、患者検体を用いた基礎研究を同大学内の各部署(微生物学・免疫学等)と協力し、日々研究を続けてきました。
2020年5月 COVID-19研究の追求のため、日本医療研究開発機構(AMED)の「新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業(2次公募)」で当教室が研究責任者となり正式採用となりました。(詳細はこちら)
その獲得に引き続き、新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業4次公募において、我々が1年間研究をしてきた成果をもとに「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する治療薬開発のための実用的な予後予測・治療スコアの開発と社会実装」という課題のもと、医療法人沖縄徳洲会湘南鎌倉総合病院(神奈川県鎌倉市)、ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社(東京都港区)、東レ株式会社(東京都中央区)との産学連携することで採択されました。
・AMED採択情報(4次公募) |
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今回採択された研究課題は、先の研究で得られた知見を社会に還元するため、本学学術院医学群 臨床統計学の山本紘司准教授や、湘南鎌倉総合病院、ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社、東レ株式会社と共同で、
①臨床情報、予後予測のバイオマーカーを組み込んだ、予後予測・治療スコアリングシステムの開発
②スコアリングシステムを用いた、実用的かつ”目に見える”定量的アプリケーションの開発と有用性の検証
を行います。本事業によって、予後予測・治療スコアを組み込んだアプリケーションシステムの社会実装が実現すれば、医療資源の適切な分配に大きく寄与することが期待されます。
現在、国内感染拡大の第3波でCOVID-19の患者さんが急増し、まさに限られた医療資源が枯渇しかねない状況にあります。本事業を通じて、科学的根拠に基づいた患者さんの”層別化”を行うためのツールを開発し、医療崩壊を防ぐために、社会への実装化を早急に進めることを目指します。
・プレスリリース
横浜市立大学HPはこちら |
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ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社HPはこちら |
文科省による科研費の獲得はもとより、今回の再度AMEDからの研究費を獲得できることは教室にとって極めて栄誉なことであり、基礎研究を立ち上げ、たった2年強で獲得できたことは。非常に素晴らしいことと思います。
基礎研究グループリーダー西井基継講師を先頭に、他の基礎研究室・企業とのタイアップも含め、今後もCOVID-19をはじめとし、多くの疾患・病態の基礎研究からの様々なアプローチで、多くの病態解明に努めていきたいと思います。
引き続き横浜市大救急医学教室として基礎・臨床の両方で活発な活動を続けていきたいと思います
研究
コロナ予後予測システムの実用化に向けて
-AMED「新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業(4次公募)」に関する特集より-
上記報告で「新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業4次公募」についてご報告しましたが、この度「The Medical & Test Journal(2021/3/1発刊)」にて横浜市立大学での産学連携事業として等社会実装が報告されました。
基礎研究グループリーダー西井基継講師を先頭に、他の基礎研究室・企業とのタイアップも含め、社会にどれだけ貢献できるかということを念頭におき、引き続き横浜市大救急医学教室として基礎・臨床の両方で活発な活動を続けていきたいと思います
研究
AMED研究事業報告会
-「新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業」に関する成果報告会-
2019年11月より世界中に広まり、1年半あまり経過した現在も猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する研究が日進月歩で進んでいる中、当教室で昨年5月に採択された日本医療研究開発機構(AMED)の「新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業」の成果を発表いたします。
2021年6月3日、4日の両日でAMED主催「新型コロナウイルス感染症対策関連研究開発事業の成果報告会」が開催されます(両日9:45~17:45)。
当発表会において、当教室基礎研究リーダーであります西井基継講師が登壇され、今回の研究成果から導き出されたCOVID-19の重症化予後予測因子と現在進行中の研究事業の進捗を成果報告を発表いたします。
当初は事前申込み制の視聴でしたが、数千人規模の申込みがあったとのことで急遽youtubeでライブ配信されることになりました。
配信サイト: https://www.youtube.com/watch?v=V-SoNVhfJQI
当教室の発表以外にも、日本で現在進行中でありますCOVID-19に関わる最先端の研究成果が発表されます。ご興味のある方は是非ご覧ください。
文科省による科研費はもとより、今回のAMEDからの研究費を獲得できることは教室にとって非常に栄誉なことであり、現在この研究で得られた成果を元に社会実装を行い、早急に日本国民のみならず世界に貢献できるような「モノ作り」を行なっております。
基礎研究グループリーダー西井基継講師を先頭に、他の基礎研究室・企業とのタイアップも含め、今後もCOVID-19をはじめとし、多くの疾患・病態の基礎研究からの様々なアプローチで、多くの病態解明に努めていきたいと思います。
引き続き横浜市大救急医学教室として基礎・臨床の両方で活発な活動を続けていきたいと思います。
研究 2021.6.4
AMED研究事業報告会報告
-「新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業」に関する成果報告会-
2021年6月4日AMED主催「新型コロナウイルス感染症対策関連研究開発事業の成果報告会」が開催されました。
当教室の発表以外にも、日本で現在進行中でありますCOVID-19に関わる最先端の研究成果が発表されました。ご興味のある方は是非ご覧ください。
引き続き横浜市大救急医学教室として基礎・臨床の両方で活発な活動を続けていきたいと思います。
研究 2021.10.11
産学連携説明会
-COVID-19重症化予測に関する社会実装について-
当教室がCOVID-19発生以降行ってきた重症化予測に関する研究成果および今後の展望を含め企業向けに説明会を行います。
当初から蓄積してきた臨床データおよび膨大な検査結果を集約し、どのように重症化を予測するか、今後到来するかもしれないCOVID-19第6,7波以降、いかに重症化を予測し、重症化を予防できないか等々の可能性についてお話します。
ライフイノベーション 新技術説明会【オンライン開催】
日時:2021年10月26日(火) 09:55~14:55
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、 静岡県立大学、横浜市立大学、名古屋市立大学、岐阜薬科大学
URL: 国立研究開発機構 科学技術振興機構:新技術説明会
当大学のプレスです。
アカデミアとして論文化は非常に大切でありますが、社会実装するため企業とのコラボレーションが必要です。
当教室では実社会にその成果を還元できるように研究に取り組んでいます。
引き続き横浜市大救急医学教室として基礎・臨床の両方で活発な活動を続けていきたいと思います。
Authors | Title | Journal | |
1 | Takeuchi Ichiro | COVID‐19 first stage in Japan – how we treat ‘Diamond Princess Cruise Ship’ with 3700 passengers? | Acute Medicine & Surgery 2020;7:e506-509. |
2 | Nakajima Kento, Takeuchi Ichiro, et al. | COVID-19 Pneumonia: Infection Control Protocol Inside Computed Tomography Suites | Jpn J Radiol. 2020 May;38(5):391-393. |
3 | Hayato Taniguchi, Fumihiro Ogawa, Hiroshi Honzawa, Keishi Yamaguchi, Shoko Niida, Mafumi Shinohara, Kohei Takahashi, Masayuki Iwashita, Takeru Abe, Sousuke Kubo, Makoto Kudo, Ichiro Takeuchi | Veno‐venous extracorporeal membrane oxygenation for severe pneumonia: COVID‐19 case in Japan | Acute Med Surg. 2020;7(1):e509. |
4 | Kento Nakajima, Fumihiro Ogawa, Kazuya Sakai, Munehito Uchiyama, Yutaro Oyama, Hideaki Kato, Ichiro Takeuchi | A Case of Coronavirus Disease 2019 Treated With Ciclesonide | Mayo Clin Proc. 2020 Jun;95(6):1296-1297. |
5 | Hideaki Anan, Hisayoshi Kondo, Ichiro Takeuchi, Tomoki Nakamori, Yu Ikeda, Osamu Akasaka, Yuichi Koido | Medical Transport for 769 COVID-19 Patients on a Cruise Ship by Japan Disaster Medical Assistance Team | Disaster Med Public Health Prep. 2020 Jun 5;1-4. |
6 | Fumihiro Ogawa, Hideaki Kato, Kazuya Sakai, Kana Nakamura, Mizuki Ogawa, Munehito Uchiyama, Kento Nakajima, Yutaro Ohyama, Takeru Abe, Ichiro Takeuchi | Environmental Maintenance with Effective and Useful Zoning for Severe COVID-19 due to Protect to and from Patients and Medical Staffs | Acute Medicine & Surgery. 2020;7:e536 |
7 | Yutaro Yamaoka, Sundararaj S Jeremiah, Kei Miyakawa, Ryo Saji, Mototsugu Nishii, Ichiro Takeuchi, Akihide Ryo | Whole nucleocapsid protein of SARS-CoV-2 may cause false positive results in serological assays | Clin Infect Dis. 2020; ciaa637. |
8 | Kato H, Shimizu H, Shibue Y, Hosoda T, Takeuchi I, et al. | Clinical Course of 2019 Novel Coronavirus Disease (COVID-19) in Individuals Present During the Outbreak on the Diamond Princess Cruise Ship | J Infect Chemother. 26 (2020) 865-869 |
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10 | Kento Nakajima, Takeru Abe, Ryo Saji, Fumihiro Ogawa, Hayato Taniguchi, Keishi Yamaguchi, Kazuya Sakai, Tomoki Nakagawa, Reo Matsumura, Yasufumi Oi, Mototsugu Nishii, Ichiro Takeuchi | Serum Cholinesterase Associated with COVID-19 Pneumonia Severity and Mortality | Journal of Infection. 2020 (in Press) |
11 | Fumihiro Ogawa, Hideaki Kato, Kento Nakajima, Tomoki Nakagawa, Reo Matsumura, Yasufumi Oi, Kazuya Sakai, Munehito Uchiyama, Yutaro Ohyama, Takeru Abe, Ichiro Takeuchi | Therapeutic Strategy for Severe COVID-19 Pneumonia from Clinical Experience | European Journal of Inflammation Volume 18: 1–10 |
12 | Miyakawa K, Jeremiah SS, Ohtake N, Matsunaga S, Yamaoka Y, Nishi M, Morita T, Saji R, Nishii M, Kimura H, Hasegawa H, Takeuchi I, Ryo A | Rapid quantitative screening assay for SARS-CoV-2 neutralizing antibodies using HiBiT-tagged virus-like particles | J Mol Cell Biol. 2020 Sep 15 doi:10.1093/jmcb/mjaa047. |
13 | 高安宏和,谷口隼人,竹内一郎, 濱口 純,清水敬樹,山口展弘 | COVID-19 による重症呼吸不全に対し ECMO 導入後、専門施設搬送で救命し得た 1 例 | 人工呼吸 Jpn J Respir Care 2020;37:92-96 |
14 | 加藤英明, 渡邊弘樹, 小林信明, 原悠, 酒井和也, 中嶋賢人, 小川史洋, 佐野加代子, 山崎悦子, 宇宿修三, 田中伸子, 竹内一郎, 中島秀明, 金子猛 | SARS-CoV-2 PCR検査が長期陽性持続した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の2例 | 感染症誌 94: 591~595, 2020 |
15 | 小川史洋, 竹内一郎 | 新型コロナ感染症パンデミック宣言とICU COVID-19 の早期診断・リスク層別化・集中治療系の整備 |
2020年11月号(Vol.44 No.11) |
16 | Hayato Taniguchi, Souichi Ohta, Hiroshi Honzawa, Kouhei Takahashi,Masayuki Iwashita, Takeru Abe, IchiroTakeuchi | Usefulness of serial lung ultrasound for a severe COVID-19 patient on extracorporeal membrane oxygenation | Respir Med Case Rep. 2021; 33: 101383. doi:10.1016/j.rmcr.2021.101383 |
17 | Fumihiro Ogawa, Yasufumi Oi, Kento Nakajima, Reo Matsumura, Tomoki Nakagawa, Takao Miyagawa,Takeru Abe, Ichiro Takeuchi | An Evaluation of Venous Thromboembolism by Whole-Body Enhanced CT Scan for Critical COVID-19 Pneumonia with Markedly Rises of Coagulopathy Related Factors: A Case Series Study | Thrombosis Journal,19:26, 2021 DOI:10.1186/s12959-021-00280-z |
18 | Takuya Saeki, Fumihiro Ogawa, Mina Matsumiya, Mei Yamamura, Hideyuki Oritsu, Manabu Nonogaki, Jo Uesugi, Ichiro Takeuchi, Takeshi Nakamura | Long Term Decreased Exercise Capacity of COVID-19 Patients Who Received Mechanical Ventilation in Japan: A Case Series | Am J Phys Med Rehabil. doi: 10.1097/PHM.0000000000001803. |
19 | Shigeta Miyake, Takuma Higurashi, Takashi Jono, Taisuke Akimoto, Fumihiro Ogawa, Yasufumi Oi, Katsushi Tanaka, Yu Hara, Nobuaki Kobayashi, Hideaki Kato, Tsuneo Yamashiro, Daisuke Utsunomiya, Atsushi Nakajima, Tetsuya Yamamoto, Shin Maeda, Takeshi Kaneko, Ichiro Takeuchi | Real-world evaluation of a computed tomography-first triage strategy for suspected Coronavirus disease 2019 in outpatients in Japan: An observational cohort study | Medicine (Baltimore) . 2021 Jun 4;100(22):e26161. doi: 10.1097/MD.0000000000026161. |
20 | Kentaro Tojo, Yoh Sugawara, Yasufumi Oi, Fumihiro Ogawa, Takuma Higurashi, Yukihiro Yoshimura, Nobuyuki Miyata, Hajime Hayami, Yoshikazu Yamaguchi, Yoko Ishikawa, Ichiro Takeuchi, Natsuo Tachikawa, Takahisa Goto | The U-shaped association of serum iron level with disease severity in adult hospitalized patients with COVID-19 | Scientific Report. 2021. 11:13431. doi: 10.1038/s41598-021-92921-6 |
21 | Fumihiro Ogawa, Yasufumi Oi, Kento Nakajima, Reo Matsumura, Tomoki Nakagawa, Takao Miyagawa, Kazuya Sakai, Ryo Saji, Hayato Taniguchi, Kohei Takahashi, Takeru Abe, Masayuki Iwashita, Mototsugu Nishii, Ichiro Takeuchi | Temporal Change in Syndecan-1 as a Therapeutic Target and a Biomarker for the Severity Classification of COVID-19 | Thrombosis Journal. 2021;19(1):55. doi: 10.1186/s12959-021-00308-4. |
22 | Ryo Saji, Mototsugu Nishii, Kazuya Sakai, Kei Miyakawa, Yutaro Yamaoka, Tatsuma Ban, Takeru Abe, Yutaro Ohyama, Kento Nakajima, Taro Hiromi, Reo Matsumura, Naoya Suzuki, Hayato Taniguchi, Tsuyoshi Otsuka, Yasufumi Oi, Fumihiro Ogawa, Munehito Uchiyama, Kohei Takahashi, Masayuki Iwashita, Yayoi Kimura, Satoshi Fujii, Ryosuke Furuya, Tomohiko Tamura, Akihide Ryo, Ichiro Takeuchi | Combining IL-6 and SARS-CoV-2 RNAaemia-based risk stratification for fatal outcomes of COVID-19 | PLoS One. 2021 Aug 11;16(8):e0256022. doi:10.1371/journal.pone.0256022. |
23 | Shigeta Miyake, Takuma Higurashi, Hideaki Kato, Yutaro Yamaoka, Takaomi Kessoku, Shingo Kato, Fumihiro Ogawa, Yasufumi Oi, Atsushi Nakajima, Tetsuya Yamamoto, Ichiro Takeuchi, Akihide Ryo, Shin Maeda |
Evaluation of a combination protocol of CT-first triage and active telemedicine methods by a selected team tackling COVID-19: An experimental research study | Journal of Infection and Public Health. 2021:14(9);1212-17. |
24 | 竹内一郎他 | ナース・研修医のための救急・ICUで使うME機器 | メディカ出版: Emer-Log 2021年秋季増刊 |
25 | Kenji Minowa, Fumihiro Ogawa, Mitsuru Takahashi, Hideto Yokoi, Masayasu Gakumazawa, Tomoki Doi, Ichiro Takeuchi | Differential diagnosis of dysosmia and dysgeusia in COVID-19 pandemic setting: A case report | Med Case Rep Study Protoc (2022) 3:2. http://dx.doi.org/10.1097/MD9.0000000000000210 |
26 | Hayato Taniguchi, Aimi Ohya, Hidehiro Yamagata, Masayuki Iwashita, Takeru Abe, Ichiro Takeuchi | Prolonged mechanical ventilation in patients with severe COVID-19 is associated with serial modified-lung ultrasound scores: A single-centre cohort study | PLoS ONE 17(7): e0271391. DOI: 10.1371/journal.pone.0271391 |
27 | Horiuchi H, Utada S, Shinomiya Y, Miyagawa T, Sogo A, Niida S, Okano H, Suzuki N, Otsuka T, Miyazaki H, Furuya R | Chronic Pulmonary Aspergillosis During Convalescence From Severe COVID-19 Treated With Oral Itraconazole: A Report of Two Cases | Cureus. 2022 Jul 26;14(7):e27281. DOI: 10.7759/cureus.27281. |
28 | Okano H, Furuya R, Niida S, Minami S, Horiuchi H, Suzuki N, Otsuka T, Miyazaki H. | Methylprednisolone pulse therapy for critically ill patients with coronavirus disease 2019: A single-center retrospective observational study | Acute Med Surg. 2022 Sep 6;9(1):e782. DOI: 10.1002/ams2.782. eCollection 2022 |
29 | Fumihiro Ogawa, Yasufumi Oi, Hiroshi Honzawa, Naho Misawa, Tomoaki Takeda, Yushi Kikuchi, Ryosuke Fukui, Katsushi Tanaka, Daiki Kano, Hideaki Kato, Takeru Abe, Ichiro Takeuchi | Severity Predictors of COVID-19 in SARS-CoV-2 Variant, Delta and Omicron Period; Single Center Study | PLoS ONE 17(10):e0273134. DOI:10.1371/journal.pone.0273134 |
・日刊スポーツ(7月23日付)取材記事(小川医師)
・日本経済新聞取材(谷口医師)