テレビや雑誌では、元気いっぱいのアイドルや細身のモデルさんの写真といっしょに、いろいろな美容法が紹介されています。なかには、炭水化物と脂肪をダイエットの敵であるかのように扱ったり、リンゴやヨーグルトばかりを食べるとやせるなど、かたよったダイエット方法が紹介されています。
そのような情報が紹介されると、真似をして一生懸命取り組む人がいますが、ダイエットは、自分を限界まで追い込んで苦しい思いをしながらするべきものではありません。
多くの人はダイエットをはじめても、極端に少ない食事や、かたよった食事を続けることは、つらいだけで楽しくないので、途中でやめて元の食生活に戻ります。でも、もともと真面目でコツコツ取り組むのが好きな子や、ダイエットをする前の自分に自信がなくて元の体型に戻ることを恐れる子は、「以前のように食べたら、自分はどうなってしまうのだろう」と不安になってしまいます。そのせいで、食事の量を減らしつづけ、無理な運動がやめられず、毎日体重計にのって喜んだり落ち込んだりする毎日から抜けられなくなってしまいます。
そのおかげで、数ヶ月後には、周りが心配するほどやせてしまったり、がまんできなくなって食事をしたあとに不安や罪悪感から食べたものをトイレで吐いてしまったり、下剤を使って体型を保とうとしてしまったりする子もいます。
ダイエットをはじめた最初のうちは、空腹感が気持ちをたかぶらせてくれる効果もあるため、勉強に集中できて成績があがったり、まわりも「やせたね!すごいね」「うらやましいなあ」と言ってくれるかもしれません。でもそれは、本当に一時的なものです。体型にこだわりすぎて、食べて吐く・下剤を使うという生活を続けていたら、心にも身体にも、そして大切な友達や家族との関係にも、大きな問題が起こってきます。あまりにも体重が減って命にかかわる状態になって、学校をお休みして入院が必要になる場合もあります。
以下に、無理なダイエットが心と身体にどんな影響があるかをご紹介します。
- 体重や食事のことで頭がいっぱいになり、予定どおりでないといらだってしまう。
- 気力や集中力がなくなる。
- 家族や友達と一緒に元気に笑えなくなる。
- 急に悲しくなったり不安になる。
- 心配する家族や友達、学校の先生との関係が悪くなる。
- 身体に力が入らなくなる。
- 生理がとまる、骨が折れやすくなる、髪や皮膚のハリがなくなる。
- こころの疲れを、過食したり、吐いたりでやり過ごすくせがつく。
- 過食の後、吐いたり、下剤を使ったあとに、強い罪悪感を感じる。
など
- 体重や食事のことで頭がいっぱいになり、予定どおりでないといらだってしまう。
- 気力や集中力がなくなる。
- 家族や友達と一緒に元気に笑えなくなる。
- 急に悲しくなったり不安になる。
- 心配する家族や友達、学校の先生との関係が悪くなる。
- 身体に力が入らなくなる。
- 生理がとまる、骨が折れやすくなる、髪や皮膚のハリがなくなる。
- こころの疲れを、過食したり、吐いたりでやり過ごすくせがつく。
- 過食の後、吐いたり、下剤を使ったあとに、強い罪悪感を感じる。
など
食事や体型の相談で来院する子の多くは、心配したお母さんやお父さんに説得されて、半分納得いかないまま診察室にやってきます。心の中では、「このままでは危ないな」、「最近全然うまくいかないな」と感じていても、「これまで続けてきた食生活や体型維持の方法をやめたら、自分はどうなってしまうのか?」という不安でいっぱいです。まずは、回復することへのためらいや不安を、先生たちに相談してみてください。先生たちは、「太りなさい」とは言いません。まずは話し合って、納得がいく範囲の健康的な生活をめざせばいいのです。きっと先生はあなたの話にゆっくり聞きながら、心と身体が両方回復するようにはげましてくれます。