佐野裕亮先生(国がん中央)の論文が掲載されました.
局所進行膵癌に対する治療には,化学放射線療法と全身化学療法がありますが,いずれがより有効であるかについては,現時点で明確な結論は得られていません.
本研究では,局所進行膵癌を対象とした2つのランダム化第II相試験である,JCOG1106「局所進行膵癌に対するS-1併用放射線療法における導入化学療法の意義に関するランダム化第II相試験」と,JCOG1407「局所進行膵癌を対象としたmodified FOLFIRINOX療法とゲムシタビン+ナブパクリタキセル併用療法のランダム化第II相試験」の統合解析を行い,S-1併用放射線療法とゲムシタビン+ナブパクリタキセル併用(GnP)療法の有効性・安全性を比較検討しました.
その結果,GnP療法は微小転移の抑制において優位性を示す可能性がある一方で,S-1併用放射線療法は局所病変の制御に有益である可能性が示唆されました.
最後に,本研究の立案から論文化に至るまでご指導いただきました,神奈川県立がんセンターの小林先生,上野先生,ならびに前田教授に心より感謝申し上げます.(佐野)