横浜市立大学 医学部 消化器内科学教室

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三輪 治生先生(センター・講師)の論文が掲載されました.

三輪 治生先生(センター・講師)の論文が掲載されました.

Endoscopic papillary large balloon dilation with a novel non-slip balloon in a patient with surgically altered anatomy.Endoscopy. 2025 Dec;57(S 01):E7-E8.

胃全摘後の総胆管結石症例に対する大口径バルーンを用いた乳頭拡張術(EPLBD)は広く普及した治療ですが,通常消化管と比べてバルーンの位置ずれ(Balloon slipping)が生じやすくしばしば手技に難渋します.このたび,新型の乳頭拡張用バルーンであるRIGEL(日本ライフライン社)を使用してEPLBDに成功した初めての症例をEndoscopy誌 E-Videoに報告しました.このデバイスは,中央部のバンドによりはじめにバルーンの両端側から拡張することで位置ずれを防ぐことが可能であり,手技時間の短縮が期待されます.

2024年は当院での胆膵内視鏡診療に関するVideo articleが15報採択されました.目の前の患者さんを安全かつ確実に治療するためのアイデアや新規デバイスの使用法,高難度処置を行う上で避けられないトラブルシューティングなどを,施設外に向けて発信していくことは意義深いことと感じています.今後も患者さんに貢献できる様,診療レベルの向上を図るとともに発信力を高めていきたいと思います. 投稿にあたりご指導いただきました前田教授,消化器病センターのスタッフに深謝申しあげます.(三輪)