横浜市立大学 医学部 消化器内科学教室

MEMBER PAGE ENGLISH PAGE

Wang F先生の論文が掲載されました.

Wang F先生の論文が掲載されました.

Construction of a nomogram combining CEUS and MRI imaging for preoperative diagnosis of microvascular invasion in hepatocellular carcinoma.Eur J Radiol Open. 2024 Jul 8:13:100587.

Feiqian Wang (王飛謙)医師がEJRO 筆頭演者
微小血管浸潤は肝細胞癌の再発因子としてとても重要であるが,術前診断が困難である.
肝細胞癌の微小血管浸潤の術前診断目的のため術前に実施したソナゾイドCEUSとEOBMRI画像を組み合わせ,いくつかのパラメータを選択し,それをもとに微小血管浸潤を予想するノモグラムを作成.HCC切除例111例,微小血管浸潤陽性24例,陰性77例.
ope前にソナゾイドCEUSとEOBMRIを実施し,腫瘍サイズ,CEUSの各時相の造影所見,動脈相での屈曲した腫瘍血管の有無,腫瘍輪郭性状,EOBMRI腫瘍輝度,肝細胞相での腫瘍周囲のくさび状所見の有無,腫瘍内部の不均一性,被膜の性状(被膜外浸潤、被膜の有無),血液データ等を評価.トレーニングセット解析には上記パラメータの絞り込みにラッソ回帰を用い,多変量解析後,ノモグラムを作成. ランダムに複数の学習データを選び,そのデータを使って学習器を作成(ブーストラップ)し検証.その後receiver operating curve, calibration curve, decision curve analysisにてノモグラフを調整した.肝細胞相での腫瘍周囲のくさび状所見の有,CEUS動脈相での屈曲した腫瘍血管有,腫瘍輪郭が不整,被膜外浸潤有または被膜無の4つのパラメータが残り,それをもとにして作成したノモグラフからMVI有の確率を計算できた.このノモグラムは,全データのトレーニングセットでは曲線下面積が0.8434,500回繰り返したブートストラップ検証セットでは0.7925という優れた診断効率を達成した.本研究で確立されたMVIノモグラムは,MVIの術前診断を最適化する戦略を提供し,ひいてはMVI関連肝細胞癌の治療と予後を改善する可能性がある.切除dataをご提供うただいた消化器病センター外科の熊本先生に深謝申し上げます.(沼田)