横浜市立大学 医学部 消化器内科学教室

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教育・研修について

教育と研修の特徴

1. 横浜市立大学 消化器内科学教室について

横浜市立大学医学部の歴史は、明治4年に全国で2番目に開院された洋式病院を起源としています。 これが、横浜共立病院、県立十全病院(明治7年)、市立十全病院を経て、今日の横浜市立大学医学部へと発展してきました。

本学の消化器内科領域は、以前は旧第2内科消化器グループ、旧第3内科消化器グループに分かれておりました。 しかしながら、近年加速する医療の高度化に対応するため、消化器内科領域を一本化する措置がとられ、2009年に、旧第2内科、旧第3内科の消化器グループが統合する形で、「消化器内科学教室」が設立しました。 2010年に前田 愼 現主任教授が赴任し、現在では、横浜市立大学附属病院、横浜市立大学附属市民総合医療センターの2大学病院を中心に神奈川県内外の多くの関連施設で100名を超える教室員が診療、研究、教育を精力的に行っています。

2.内科専門医新制度への取り組み

2018年4月より,新しい内科専門医制度が開始されました.大学では,附属病院を基幹病院とする“横浜市立大学内科専門医育成プログラムF”と,センター病院を基幹病院とする“横浜市立大学内科専門医育成プログラムC”が開始され,各科が関連施設と連携し3年間の研修プログラムを組んでいます.その特徴の1つは,サブスペシャリティー研修を主としたプログラムであり,当教室でも多くの施設と連携して卒後3年目から消化器領域を中心とした研修を行い,早期の内科専門医と消化器専門医の取得を目指したものとなっています.また,もう1つの特徴は,下記のように大学2病院以外に関連7施設が専門研修プログラムを有する基幹病院に登録されていることです.これにより,2大学病院を中心としたさまざまな組み合わせで研修をすることが可能となっています.

このような内科専門医制度における研修施設では、各内科診療科が充実した施設であるか、という点が重要になってきます。 当教室では、下表に示す通り、神奈川県内の一般病床数上位20施設のうち6施設を関連施設としており、皆様にもこれらの教育施設から研修先を選んで頂くことができます。 これらの関連施設では、消化器内科部長を教室所属医師が担当しており、消化器内科スタッフのうち多数を教室員が占める形で派遣しています。 このため、内科専攻医として皆様が過ごす3年間で、効率よく内科専門医を取得するとともに、消化器内科医として必要な治療処置などを経験できるよう、教室員全体でバックアップすることが可能です。 また、研修期間中に、研修先を異動する際にも、各内科領域の経験症例数や消化器内科医としての習熟度、希望する研修内容について、各部長や教室員が情報を共有する事により、計画的な研修が可能となります。 当教室は、内科専攻医となる皆様を迎えるにあたって、内科専門医取得および消化器内科研修を円滑に実施できるよう、大学病院を含む各関連施設が連携して、準備を進めていきます。

3.豊富な専門教育機関

消化器内科医を志す皆様に、入門する教室を選ぶ上で、最も重視して欲しい点は、消化器内科領域の研究や専門的治療を学ぶ機会がどの程度選択できるかという点です。 当教室では、横浜市大附属病院、横浜市大附属市民総合医療センター、神奈川県立がんセンターという3つの専門機関を中心に、様々な形で消化器内科医としてレベルアップする機会を提供する事ができます。

消化器内科の専門領域は、大別すると、消化管領域、肝臓領域、胆膵領域に分かれており、それぞれ高度な治療処置や薬物療法の進歩が目覚ましい分野です。 当教室に入門し、内科専門医を取得した後は、原則として個々の希望に応じて、これらの専門領域を習得し、学位取得を目指す事が可能です。 横浜市大附属病院では、前田教授、芝田准教授の指導のもと消化器関連の基礎研究を行っています。 また関連施設を含めた他施設共同試験を始めとした臨床研究も行っております。 横浜市大附属市民総合医療センターは、県下有数の診療実績を誇っており、消化器病センターの医師全員が当教室に所属しております。 消化器病センターでは消化管・肝臓・胆膵の3領域に分かれて、高度な診療や臨床研究を行っております(年間件数:ESD 517件、TACE 199件、RFA 70件、ERCP 602件、EUS 529件)。 神奈川県立がんセンターでは、当教室の大川病院長、森本院長補佐主導のもと、消化管・肝胆膵の各領域に分かれて、内視鏡治療や多数の臨床試験(化学療法)を始めとした最新のがん診療を学ぶ事ができます。 当教室では、これらの研修を経て、横浜、神奈川の消化器診療の向上に寄与し、国内外に最新の知見を発信していく医師を育成することを目指しています。

4.地域医療を担う人材の育成

今後訪れる超高齢化社会を迎えるにあたり、消化器内科の医師は専門家(specialist)や研究者(scientist)としてだけではなく、総合医(generalist)としての振る舞いも要求されており、今回の新専門医制度もこれを色濃く反映した内容となっております。 当教室の関連病院には消化器内科としてだけでなく内科医としての成長を促す中規模市中病院も充実しており、これらの病院では消化器内科部長はもちろん、管理職にも当教室の医局員が多く関わり、、地域医療に貢献しています(秦野赤十字病院:池田院長補佐、足柄上病院:加藤副院長、横須賀市民病院:小松副院長、横浜掖済会病院:斎藤副院長、保土ヶ谷中央病院:内藤統括診療部長、以上2016年4月時点)。 当教室では専門機関、大規模市中病院、中規模市中病院が互いに連携し、後期研修期間を含めて様々な医療機関で研修を行っていただくことによって、現在地域から求められている「形だけではなく真の意味での内科専門医、消化器内科専門医」を育成します。

5. 個人のニーズに合わせたキャリアプランの提供

若い先生方は目の前にある興味や勤務先に関心が向かいがちですが、医師としての生活は数十年にも及びます。 長きにわたるシームレスなキャリアプランの提供は所属する教室員にとって、極めて重要であると考えています。 当教室では内科専門医、消化器専門医の取得、そして学位取得を基本といたしますが、その後のキャリアプランに関しても積極的に対応していきます。 具体的には大学における学術活動の継続、国内外留学、地域基幹病院への就職、開業への準備などですが、各個人の方向性を尊重し、その希望に応じたプランの提供が上記に述べたような人材や関連施設などにより可能です。 また、当教室には20名以上の女性医師が所属しておりますが、女性の妊娠、出産に対しても、柔軟に対応し、消化器内科医としてのキャリアを継続することに力を入れております。

6. 伝統と若さに支えられた教室

当教室が存立する背景には、これまで横浜市大の関連施設で消化器内科の発展に携わってきた多くの先生方の存在があります。 現在、旧第2内科、旧第3内科、消化器内科学教室のいずれかに所属していた先生を中心として、「消化器内科学教室同門会」が形成されており、266名に及ぶ同門会員が所属しております。 2015年に開催された同門会には、多羅尾同門会会長(たらお内科院長)を始めとして、75名の新旧教室員にご参加頂き、地元神奈川での診療や開業を志す医師にとって、大きな支えとなっております。

また、当教室では、卒後20年以上のベテラン医師、卒後10-20年の中堅医師、卒後10年以内の若手医師がバランスよく所属する事により、充実した診療、教育を可能としています。 特に皆様の直近の先輩となる卒後3-6年目の若手医師は、現在30名が各関連施設で切磋琢磨しながら消化器内科医としての道を歩んでおります。 これら学年の近い若手医師は、皆様の良き相談相手になってくれる頼れる存在です。 また、当教室では教室の運営や人事について、大学からのトップダウンの形ではなく、各関連施設の部長を中心とした「運営委員会」での話し合いにより決定しています。 皆様が消化器内科医として目指すべきものが見つかった時、または医師として様々な形で壁にぶつかったときには、各施設の上司だけではなく、教授以下運営委員会を始めとする教室員が協力して、対応させて頂きます。

消化器内科学は、人間の生存に欠かせない多くの臓器にまたがっており、重要かつ大変やりがいのある領域です。当教室では、目覚ましい発展を遂げる消化器内科領域の診療・研究に関して、最先端に位置する教育を受ける事が可能です。ぜひ、当教室へ入門していただき、医師として充実した人生を過ごして頂くことを、教室員一同、心から願っています。