横浜市立大学 医学部 消化器内科学教室

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福地剛英先生(藤沢市民病院)の論文が掲載されました.

福地剛英先生(藤沢市民病院)の論文が掲載されました.

Reopenable clip-over-the-line method for closure of postoperative gastric fistula.Endoscopy. 2025 Dec;57(S 01):E684-E685.

ROLM(Reopenable-clip over the line method)は,胃ESD後潰瘍の縫縮技術として,野村達磨先生(現・鈴鹿中央総合病院 消化器内科)が開発された手技です.当院では2年前に野村先生から直接ご指導を受け,胃ESD後の縫縮に導入し,DDW2025(San Diego)などでも発表してまいりました.

このたび,外科術後慢性瘻孔に対する閉鎖に,同テクニックを応用した症例を報告いたしました.その厚さから,胃壁の瘻孔閉鎖に対するOTSC(Over-the-scope clip)の成功率は比較的低く,コスト面から考えてもROLMの適応には将来性を感じております.

消化管領域において新規デバイス開発が限られている中で,工夫とテクニックを駆使して新たな治療法を編み出すことは,醍醐味の一つであると感じています.先日,鈴鹿中央総合病院を訪問し,野村先生からその真髄を肌で感じ取ることができました.(写真中央)

これからも藤沢の若い先生方と共に新たな手技を発信して参ります.

匠の技を惜しみなく伝授してくださった野村先生,そして,いつもご支援いただいている前田教授,岩瀬先生,近藤新平先生をはじめとした藤沢市民病院スタッフの皆様に,心より感謝申し上げます.

(藤沢市民病院 内視鏡センター長 福地)