UEGW 2023 報告
2023年10月14日から17日にかけてコペンハーゲン(デンマーク)にて開催された欧州消化器病週間(UEGW)に参加いたしました.当教室からは三井智広先生(埼玉県立がんセンター)と福地(藤沢市民病院)の2演題が採択されました.三井先生は当教室の関連病院のデータを中心とした胃ESDトレーニングモデル(G-MASTER)の有用性の発表をされました.私は咽頭癌に対するESDの成績,神経温存の意義を発表しUEG Moderated Poster Oral sessionのTravel Grant Awardをいただくことができました.
さらに今回,当教室の横浜南共済病院消化器内科部長である濱中潤先生がESGEハンズオンセミナーの指導医として日本から唯一選出され,私も同行させていただきました.欧州の多くの医師/看護師が参加し長時間におけるセッションでしたが,ESDを指導される姿を見て内視鏡の技術・指導力,英語力はもちろんコミュニケーションスキルの必要性を実感しました.同時に我が国で生まれたESDの技術をヨーロッパの医師が熱心に学ぼうとする姿に改めて感激致しました.
今回はCOVID19パンデミック前に開催されたUEGW 2019 バルセロナ以来の参加となりましたが,その頃と変わらない盛り上がりを感じることができ非常に感慨深い気持ちとなりました.日本ではあまり聞くことないGreen Endoscopyの概念,磁気誘導カプセル内視鏡,Single-use Endoscopy,全層縫合デバイス治療,新規止血材など世界をリードするヨーロッパならではの新たな潮流,インパクトのある内容が目白押しでした.
また以前濱中先生がご留学されていた欧州の多くの先生方とも出会うことができ,さらに当教室へ以前研修に来ていたローマのFederico Barbaro医師とも4年ぶりに再会し旧交を温めることができました.
やはりFace to faceで海外医師と交流することでしか得られないつながり・刺激・熱量を直接感じ得ることが国際学会参加の大きな意義であることを再認識いたしました.
このつながりを大切にし,モチベーション・意識を高めて切磋琢磨しつつ最終的には教室として国際共同研究を行うような環境がつくれるように日々精進して参ります.
(藤沢市民病院 福地剛英)
三井 智広(埼玉県立がんセンター)
•SUSEFULNESS OF THE NEW GASTRIC ENDOSCOPIC SUBMUCOSAL DISSECTION TRAINING MODEL (G-MASTER) FOR TRAINEES; A MULTICENTER COMPARATIVE STUDY
福地 剛英(藤沢市民病院)
•A NERVE-PRESERVING STRATEGY AND TECHNIQUE OF ENDOSCOPIC SUBMUCOSAL DISSECTION FOR SUPERFIICIAL PHARYNGEAL CANCERS