尾関 雄一郎先生(センター・助教)の論文が掲載されました.
Impact of endoscopy intervals on metachronous gastric cancer after endoscopic submucosal dissection: comparison between one year and half a year.Dig Endosc. 2023 May 20.
胃癌ESD後のサーベイランスとして,日本胃癌学会編の胃癌治療ガイドライン第5版では年に1~2回の上部消化管内視鏡による経過観察を推奨していましたが,年1回と2回の差については既報がありませんでした.
本論文はそのクリニカルクエスチョンから発生しており,胃癌ESD後のサーベイランス中に発見された異時多発胃癌(MGC)の特徴について,診断時と前回検査の間隔に基づいてShort-interval群(7ヶ月以内)とRegular-interval群(8–13ヶ月以内)に分類して比較検討した後向き研究です.
本質的には前向き比較研究を要するクリニカルクエスチョンですが,その前段階のpreliminary dataとして,本研究結果を実臨床や今後の研究に反映させることが出来るのではないかと考えております.
Limitationsの多い研究でしたが,度重なる丁寧なご指導を頂戴した平澤 欣吾先生,前田 愼教授,及び共著のセンター病院消化管グループの各先生方に深く感謝を申し上げます.(尾関)