池田 礼先生(大学院生)の論文が掲載されました.
Appropriate Preconception Corticosteroid-Free Remission Period in Pregnant Women With Ulcerative Colitis.Inflamm Bowel Dis. 2023 Jan 14;izac270.
炎症性腸疾患(IBD)は生殖年齢である若年に発症することが多いため,安全に妊娠出産,育児ができるかどうかは重大な課題の1つです.
妊娠時の疾患活動性が早産,低出生体重児,SGAなどの有害な妊娠分娩転帰のリスクを高めることが報告されており,積極的に妊娠前にカウンセリングを行って寛解時妊娠を促す重要性が高まっています.
IBD合併妊娠に関するトロントコンセンサスでは,妊娠前に少なくとも3ヶ月間ステロイドフリー寛解を維持してから妊娠することが望ましいと推奨しています.
しかし実際に証明した既報がなかったため,本論文では潰瘍性大腸炎合併妊娠における適切な妊娠前ステロイドフリー寛解期間について検討しました.
論文執筆にあたりご指導をいただきました国崎玲子先生,前田愼教授に深く感謝申し上げます.
また,総合周産期母子医療センターの青木茂先生,臨床統計学教室の三枝祐輔先生をはじめといたしまして共著の先生方に厚く御礼申し上げます.(池田礼)