メッセージ -秦野赤十字病院-
第二消化器内科部長 三浦 雄輝
秦野赤十字病院は、秦野市内秦野盆地の南高台上に位置する日本赤十字社神奈川県支部が運営する、中規模の総合病院です。地上 7 階地下 1 階の本館と地上 3 階の新棟から なり、320 床の一般病床を有します。最寄り駅の小田急小田原線秦野駅からは徒歩 18 分、バスだと 9 分かかります。東名高速道路の秦野中井 IC からほど近く、横浜まで車で49 分とまずまずのアクセスです。
平成 29 年 1 月から令和 6 年 3 月まで同門の田中克明先生が院長を務められ、秦野市のフラッグシップ病院として、救急科の新設、秦野市救急ワークステーションの開設、血管撮影室の増設、手術支援ロボット「da Vinci」の導入などが実行され、急性期医療に積極的に取り組んでいます。日本赤十字社の一員として、また、神奈川県の災害医療拠点病院として日赤救護班、 DMAT の活動や災害訓練などの災害救護活動を行っていることも大きな特徴です。平成23 年の東日本大震災以降では、平成 27 年の関東・東北豪雨、平成 28 年の熊本地震、令和元年の台風 15 号災害、令和 6 年の能登半島地震の際に被災地に救護班を派遣しました。令和 2 年以降の新型コロナ感染症流行の際は、入院患者の受け入れやワクチン接種業務など、秦野市の重点医療機関協力病院としての責任を果たしました。
消化器内科は、三浦は胆膵、榊原医師は消化管領域を専門とし、白倉医師、古川医師とともに消化器疾患全般を広く診療しています。そのほか横浜市大と東海大から非常勤医師の派遣、指導を受けています。令和元年 10 月には「消化器病センター」を開設し、外科とカンファレンスなどを通じて緊密で質の高い連携を目指しています。現在外科には 2 人の日本内視鏡外科学会技術認定医が在籍して おり、協働して LECS(腹腔鏡内視鏡合同手術)を行うなど、協力体制を築いています。
後期研修については、1 年目は上部内視鏡 300 件以上、2 年目は下部内視鏡 180 件以上 を目標にしています。2 年目からは ERCP の術者となります。また,血管造影は東海大学の放射線科医から直接指導をうけることが出来ますし,生理検査技師の下でエコーの勉強も可能です。2年目からは研修日があり、大学病院での研修など、次のキャリアステップを見据えるための活動もサポートしています。
一方、内科の新専門医制度に対応して他内科(循環器、腎・高血圧、脳神経、代謝内分泌)の症例を受け持ち、各々の専門医から指導を受けられます。
また、健診センターを併設しており、ドックの内視鏡検査や検診を多数行っていることも特徴です。第一消化器内科部長の池田彰彦先生がセンター長も兼任されており、疾患の早期発見・治療に寄与しています。
規模が大きい病院ではないため、医師の人数も少なく症例数も限られていますが、消化器領域の症例数は増え続けており、一人当たりの検査件数も多いです。若手の医師には早い時期から術者などの重要な役割を担っていただいており、困ったときはいつでもサポートができるよう体制を整えています。また、個々の意見や要望が反映されやすく、自らは貴重な戦力である、という自負のもと働ける環境であると思います。