三輪治生先生(センター・講師)の論文が掲載されました.
近年Boston scientific社より発売されたHANAROSTENT Multi Holeは,多孔式フルカバーの特徴を活かして肝門部胆管狭窄への使用報告が増えてきています.特に5.9Frの細径デリバリーに改良された「Multi Hole Benefit」は,EUS-HGSルートから挿入可能であり,EUS-HGSと組み合わせてAntegrade stentingや左右肝管のBridgingにも用いられています.
このたび,Bismuth IIIaの肝門部胆管狭窄に十二指腸浸潤を伴った胆嚢癌の症例に対して,BridgingとAntegrade stentingを同時に施行した症例を経験したため報告させていただきました.
複雑な手技のため手順を以下に示します.
1.EUS下にB3を穿刺し,GWを留置
2.Unevenカテーテルを挿入し,狭窄を通過して右前枝および総胆管に2本のGWを留置
3.前枝から左肝管にかけてMulti Hole Benefit 6mm 6cm(SEMS①)を留置
4.SEMS①のside holeよりGWを通して,REN 6mmで拡張
5.Side holeを通してSEMS②を総胆管から左肝管にかけて留置
6.左肝内胆管にType ITを留置
これまでセンター病院で行ってきたinterventional EUSの中でも最も複雑な処置でしたが,術者の土屋先生の技術や肝胆膵Gスタッフの尽力により合併症無く完遂することができました.2025年はiEUS80件(うちHGS関連50件)を全例成功することができ,論文として15編を報告しています.今後も,患者さんに適切かつ安全な治療を行えるよう前進して参りたいと思います.
本報告に際してご協力いただいた皆様,ご指導いただきました森本先生,前田先生に深謝申し上げます.(三輪)