横浜市立大学 医学部 消化器内科学教室

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国崎 玲子先生(センター・准教授)の論文が掲載されました.

国崎 玲子先生(センター・准教授)の論文が掲載されました.

To Be in Remission or in Corticosteroid-free Remission: That Is the Question for Women With Inflammatory Bowel Disease at Conception.Inflamm Bowel Dis. 2023 Mar 6;izad023.

大学院の池田 礼 先生が報告してくれた,

Appropriate Preconception Corticosteroid-free Remission Period in Pregnant Women with Ulcerative Colitis. Inflamm Bowel Dis. 2023 Jan 14: izac270. doi: 10.1093/ibd/izac270.

の,サブ解析データをletterで報告したものです.

IBD合併妊娠では,妊娠前に3-6か月以上のステロイドフリー寛解期間を持つことが望ましいことが,エキスパートコンセンサスに基づいて海外ガイドラインに記載されていますが,それを証明するデータはありませんでした.

池田先生が,当科の妊娠患者データベースを解析し,潰瘍性大腸炎患者が妊娠前3か月以上のステロイドフリー寛解期間を持った患者は分娩転帰が良好で,妊娠中・産後の再燃も低いことを,初めて明らかにしました.

一方,妊娠前にステロイドフリー寛解でなければならないという既報もなかったため,ステロイド投与しながらの寛解群とステロイドフリー寛解群で,妊娠・分娩転帰を比較するサブ解析を行ったところ,非常に小数例にも関わらずステロイド投与中の妊娠群は,分娩転帰,母の再燃とも有意に不良であったことから,このデータを続けてletterで投稿してすぐアクセプトされました.

横浜市大のIBDセンターは,外来通院患者数もさることながら,総合周産期母子医療センターの先生方のご指導の元にIBD患者の妊娠を管理してきた歴史があり,特にIBD合併妊娠の患者数は世界的にもトップクラスです.前回の池田先生の論文を投稿した際,査読の先生が私達を専門家として扱ってくださるコメントを下さったので,今回のデータも迷わず投稿できました.

掲載されたInflammatory Bowel Diseases誌は,炎症性腸疾患(IBD)領域では世界的に権威ある雑誌ですので,横浜市大から世界に向けてメッセージを発信できたことを大変嬉しく思っています.

これも,膨大なデータをコツコツ解析してくれた池田 礼 先生,共著でご指導いただいた総合周産期母子医療センターの青木 茂 部長,前任の高橋恒男 部長,関 和男 部長,母子医療センター・IBDセンターで共に患者様を診て下さった先生方,そして論文執筆にあたって常に新しい視点からご意見ご指導下さった前田 愼 教授,全ての皆様のお陰です.

この場をお借りして深謝申し上げますとともに,今後益々精進してまいりたいと思いますので,皆様どうか引き続き宜しくお願いします.(国崎)