何 小平先生の論文が掲載されました.
レンバチニブは進行肝臓癌に対する分子標的薬(チロシンキナーゼ阻害薬)の一つとして広く用いられ,有効性の高い薬剤ですが,一方で経過中にその耐性が出現し,病勢が進行する例が多く見られます.本研究はそのレンバチニブの耐性メカニズムを解析したものであり,耐性化にはレンバチニブの標的ではないチロシンキナーゼであるEGFRの過剰活性化の出現が原因の一つであることを示したものです.新たなる肝癌治療の方策を提言するものであると考えています.中国からの大学院留学生の研究成果で,ご協力いただきました共著者の皆様には感謝致します.(前田 愼)