Wang F先生の論文が掲載されました.
BCLC stage A4 またはB1で複数個のHCCがある場合,さまざまな治療を組み合わせて完全壊死を狙うことが重要です.切除できない場合または穿刺できない病変がある場合,一般的には最初からすべての病変にTACE実施,または一部にRFAしても穿刺できない部位はTACEをすることが多いかとおもいます.その場合、TACEでの壊死率はRFAやSBRTよりも低いためHCCが残存することが多く,良好な予後を得られません.そのような症例では当科でRFAを実施し,穿刺不可能な病変は大船中央でSBRTを実施し完全壊死CRを目指しました.この論文は多発病変にそれぞれRFA SBRTを行うことで完全壊死CRを狙う新たな治療optionとなりうるということを示しました.他部位再発を示した場合,RFAできる部位であればRFAを実施し,できない場合はSBRTを実施し,再度CRを狙っていきます.昨年から当院の放射線科でも放射線治療は可能となりました.今後もこの治療を継続していきます.さらに進行したstageであるbeyond up-to-seven criteria(最大腫瘍径プラス腫瘍の個数が7を超える)症例では薬物治療とRFAの併用療法を実施しており,こちらも症例を積み重ね論文化をめざしています.(沼田)