尾関 雄一郎先生の論文が掲載されました.
センター病院の大腸ESDでは腸管内に生理食塩水を灌流させるWater pressure ESD(WP-ESD)を導入しています.今回,ESDの最難関である繊維化を伴う大腸腫瘍に対してWP-ESDと従来法の比較を行い,WP-ESDで治療時間の短縮が可能であったことを示しました.また,近年治療内視鏡ではUnderwater EMRをはじめとしたfluid immersion techniqueの利用が拡大していますが,穿孔が起きた場合の転機についてはまったく報告がありませんでした.センター病院では過去の研究から大腸ESD直後に単純CTを撮影していたため,本研究でWP-ESDの穿孔症例について術直後のCT所見を含め詳細に検討することが出来ました.細部まで丁寧なご指導を頂きました平澤先生,前田教授,執筆の機会を頂いた消化管チームの皆様に深く感謝を申し上げます.(尾関)