金子 卓 先生の論文が掲載されました.
金子 卓先生(センター病院・助教)の論文が掲載されました.
慢性腎不全に対して維持透析療法中に,遠隔転移を有する膵癌を発症した方の治療についてのケースレポートです.
遠隔転移を有する膵癌の方への治療の第一選択は化学療法であり,現在ガイドラインでは,今回報告した塩酸ゲムシタビン+ナブパクリタキセル併用療法(GnP療法)と,フルオロウラシル+レボホリナートカルシウム+イリノテカン+オキサリプラチン併用療法(FOLFIRINOX療法)の2種類の併用療法が推奨されています.しかし,いずれのレジメにおいても維持透析療法中の膵癌の方への効果・安全性に関しての報告はありません.
今回、維持透析療法中の方でも,GnP療法を行うことで,腎不全でない方と同様の効果が認められ,適切に減量をすれば安全に継続できることが示せました.
このケースレポートが同様の方の治療選択に役立てばと思います.(金子)