活動報告

   学術活動    2019.6.25
 

渡邊医師が執筆した論文が英文雑誌に受理されました。

渡邊先生が執筆した論文がCase Report in Acute Medicineに受理されました。


 横浜市立市民病院救急専攻医の渡邉活です。
 昨年より教室員の皆様にご指導いただき作成させていただきました論文がCare Report in Acute Medicineにアクセプトされ、ジャーナルに掲載されましたので報告させていただきます。
 Watanabe C,et al. Erroneously Analyzed F-Wave of Bradycardic Atrial Fibrillation as Ventricular Fibrillation for a Cardiac Arrest Patient. Case Rep Acute Med 2019;2:25–30.
 
  この論文の趣旨は、院外心肺停止でセンター病院に救急搬送された男性の症例報告です。来院当初、バイク走行中に停止中の自動車に衝突したこと、救急車内でのAED適応波形への除細動を施行したというエピソードから、内因性心肺停止を疑って蘇生の原因検索を行いました。しかし、救急車内でのAEDの心電図波形を解析したところ、高位頸髄損傷に伴う神経原性ショックと低酸素によると思われる徐脈性心房細動を検出しました。このf波をfine VFと誤認し、AEDが不適切作動したことが判明しました。この症例の経験から、心房細動のf波がfine VFと誤認されることを知り、医療者は必要に応じてマニュアルモードへの切り替えを考慮すべきだと考えました。
 
  今回初めて英語論文の起案、データ集め、本文作成、Reviseへの回答を経験し、専 攻医初年度より英語論文を書くという作業は、普段の診察への理解や知識を広げること、今後の医師人生に大変プラスな経験となりました。今後も更なる飛躍のため原著論文の作成を含め精進していく所存であります。論文作成に際し、アドバイスを頂いた諸先生方には深謝いたします。
 
 当教室として、これからも精力的に学術的発表は教室員に対して奨励し、また若手医師に対してしっかりとした指導ならびにサポートを行っていく所存です。