活動報告

   研究活動    2019.3.23
 

敗血症診療において基礎×臨床で新たな取り組みを開始しました。

横浜市立大学附属病院/大学院では基礎、臨床の面で敗血症診療・研究の向上と重点化に取り組んでいます。


 横浜市立大大学には大学の附属病院を二つ有しております。そのうちの一つの附属病院である市民総合医療センター(通称センター病院)は高度救命救急センターを有しておりこれまで地域の最後の砦としての救急医療を提供してまいりました。この春、もう一つの附属病院である横浜市立大学附属病院救急科がこれまで外来診療に特化しておりましたが、入院管理を開始することになりました。それに合わせて、附属病院と大学院において敗血症診療においてリーディングホスピタルを目指して臨床、研究面で新たな活動を開始しました。
 
基礎研究
 当教室では研究指導者として西井講師が赴任したことを機に、基礎研究が始まっております。これまで心筋炎を中心とした研究を行ってきましたが、今年より西井講師の指導のもと、酒井助教を中心に『免疫学的アプローチを用いた敗血症の病態解明と新たな治療戦略の開発』をテーマに敗血症研究が当救急医学教室でも開始となりました。現在、救急医学教室独自の敗血症動物モデルを確立し、敗血症の免疫学的機序の解明の研究に取り組んでおります。今後は得られた新たな知見をもとに敗血症の新たな治療法を開発できるよう研究活動を活発化してまいります。
 
 臨床
 救急科での入院診療の開始に伴い、敗血症を中心とした感染症診療の向上を図るため、横浜市立大学附属病院感染制御部と合同で、感染症カンファランスを開始しました。日常の救急診療における感染症の診断から抗菌薬の使用方法についてディスカッションし救急科の感染症診療の向上を図っております。
 また今後は、日々の診療だけでなく、大学院を併設した大学病院の責務として基礎研究の結果を臨床応用につなげ新たな敗血症の治療の臨床研究にも積極的に取り組んでまいります。