ヒトの身体は上下左右で形や働きが違うように、ある種の細胞には上下(左右)が存在し、また別の細胞では不均等分裂(1個の細胞が2個の異なった細胞へ分裂すること)をするものもあります。これらの細胞が有する特性を細胞極性(cell polarity)と呼びます。細胞極性を制御するタンパク質がいくつか同定されており、これらのタンパク質が欠損すると細胞は無秩序に増殖してしまいます。幹細胞を頂点とする細胞社会の形成には、秩序だった細胞分裂や不均等分裂が必須です。現在、このような細胞極性を制御するタンパク質に着目し、幹細胞と細胞極性の関連性についての研究を行っています。
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