専攻医

第200回シニアレジデント対象ウェットラボ 開催記

平成24年9月に通算第200回目となるウェットラボが開催されました。

ウェットラボとは白内障手術を学ぶシニアレジデントの基本手術手技の習得や、既に白内障手術をマスターした術者の手術手技の確認のために毎月行われています。

眼は直径2cm強しかない小さな感覚器官ですが、人間に与える影響はとても大きく、人は外からの情報の80%以上を眼から取り入れています。すなわち、眼は人生において多くの情報をその人に与え、その情報を人は人生の経験として脳に蓄積するだけでなく、人生の様々なシーンにおける判断や人生の岐路を決める道標ともなるものです。

そのような大切な眼を手術手技が完成していない先生にいきなり手術をさせるわけにはいきません。そこで、食用に屠殺されたブタさんの眼を使い、手術手技の練習をさせていただくわけです。毎回、多くのシニアレジデントが参加し、手術指導医が3台の手術練習用顕微鏡を使用して手術トレーニングを毎月行います。熱心なシニアレジデント達は、指導医がそろそろ終了しようかと声をかけても、終電間際までトレーニングを積む光景が毎回見られます。

手術を修得することは容易ではありません。手術手技や手術に関する知識だけでは手術が成功しないことは横浜市大の医局員であれば誰でも知っていることです。ウェットラボはそのような日頃の業務中には聞けない指導医からの話が聞ける良い機会ともなっています。

そして、ウェットラボ終了時には皆の手術手技向上のために役立ってくれたブタさんの眼に心の中で合掌し、感謝してウェットラボを終えるのでした。

第200回シニアレジデント対象ウェットラボ写真

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