専攻医

眼科学 専門医養成プログラム(令和6年度)

附属病院

診療科部長 水木信久(主任教授)(眼科プログラム委員長)
准教授 野村英一 竹内正樹  
特任准教授 山田教弘  
講師 上本理世  
助教 中村寿太郎 立石 守 黒木 翼 井口聡一郎 東 花枝  

本プログラムの特徴

最初は眼科経験に応じて初診患者さんの予診をしつつ上級医の指導を受けて診断方法を学べます。また、指導医のもとで再来診療も担当してもらいます。視能訓練士のもとで視力検査、視野検査、色覚検査などの検査方法を習得していきます。外来は専門外来をもうけており、ぶどう膜炎、小児眼科、網膜硝子体、角膜外眼、神経眼科、緑内障、白内障、眼腫瘍、ロービジョンクリニックなど専門知識と技術を習得してもらいます。各専門外来では、学内の常勤スタッフに加えて、学外の各分野の専門医師を非常勤講師として招き入れ、稀な疾患や難治症例まで十分な症例検討を行って診察をしております。そして、各眼疾患に対して、症例ごとに微調整はあるものの、医局員皆が同様の治療方針で望めるようなガイドライン(治療プロトコール)作りを行い、ある眼疾患でかかった患者がどの医師に診てもらっても、皆同じ診察・治療が受けられるように、眼科成書、教科書の行間を埋めるような横浜市大眼科としてのグローバルスタンダードを習得してもらっております。手術は網膜硝子体、緑内障、白内障、斜視など多岐に渡りますが、手術助手につきながら指導医のもとで習得していきます。さらに、週に一度は眼科成書の輪読会(勉強会)、FA(蛍光眼底造影検査)カンファランス、指導医や非常勤講師によるクルズスも行っており、実際の臨床スキルの上達と教科書的知識の習得の両面から教育、指導が受けられます。その他にも学会発表の指導、論文指導をいたします。また大学附属2病院は一体化しお互いに連携を取り合い診療を行っていますので、横浜市を中心に多彩な眼科診療に携われます。私達の教室で最も力を入れていることは眼科臨床教育です。本プログラムにより、十分な臨床眼科の知識と技術を積んでください。

目標

眼科領域全般にわたり、グローバルな知識と技術を習得します。大学附属2病院では重症疾患や難治疾患の診察と治療にあたり、関連病院では、白内障手術や眼科小手術を習得し1人で執刀(完刀)できるようにします。その後、日本眼科学会認定眼科専門医試験を受験、合格してもらいます。

目標とする学会認定専門資格

日本眼科学会認定眼科専門医

主な協力病院

1 佐伯眼科クリニック 2 藤沢市民病院 3 茅ヶ崎市立病院
4 横浜南共済病院 5 済生会横浜市南部病院 6 横須賀共済病院
7 横浜労災病院 8 国際親善総合病院 9 神奈川県立
   こども医療センター
10 小田原市立病院 11 横浜市立
   みなと赤十字病院
12 藤沢湘南台病院
13 聖隷横浜病院 14 横須賀浦賀病院 15 神奈川県立足柄上病院
16 秦野赤十字病院 17 藤岡眼科病院 18 横浜保土谷中央病院
19 横浜栄共済病院 20 大和市立病院 21 関東労災病院
22 金沢文庫病院 23 横浜掖済会病院 24 平塚共済病院
25 衣笠病院 26 相模原赤十字病院 27 金沢病院
28 長津田厚生総合病院 29 横浜東邦病院 30 上白根病院
31 南大和病院 32 康心会汐見台病院 33 綾瀬厚生病院
34 鎌ヶ谷総合病院 35 大和徳洲会病院  

診療科の実績

横浜市立大学附属病院眼科では2009年の1年間で年間眼科手術は約1240件でそのうち硝子体手術は約390件、緑内障手術は約100件、白内障手術は約550件、網膜復位術は約30件、その他の手術は約70件でした。いずれの分野に偏ることなく万偏に手術に参加でき習得することができます。そして市民総合医療センターでは網膜硝子体疾患を専門的に治療しており県内でも硝子体手術は最も多い手術件数を誇ります。また、関連病院、関連施設を神奈川県内に多数持ち医局員総数は100名を超え神奈川県内の眼科医療に大きな役割を果たしています。

指導医から一言

当医局医局員数100名を超える医局です。男女比は1:1で男女間の勤務や人事において男女間に差異ありません。各年度ごとに約4~10人程度の医局員がいます。一言で表現するとアットホームな感じの医局です。相談したいことはいつでも臨床経験豊富な指導医に相談でき、わからないことがあれば誰にでも聞ける。そして、自分の希望する将来の専門分野について指導医の先生が真剣に指導し、基礎から臨床まで学会発表、論文作製など一緒に仕事をする。また、横浜市大が主催する学会、研究会、各指導医が主催する勉強会などに皆参加して他大学の先生たちとも交流しています。また、女性医師の先生には産休、育休、産後休をできるだけ多く取ってもらうようにしています。また毎年度、産休で休まれる先生が複数名いらっしゃいますが医局員の相互協力で人員不足になり過重労働となるようなことはありません。入局後5年を目安にして眼科学会専門医を取得していただきます。それまでに臨床経験を積むために大学附属2病院と関連病院をローテートすることが一般的です。その間に疾患の知識や治療法、手術技術の習得を行っていただきます。

専攻医からのメッセージ

<専攻医1>

眼科は初期研修の2年目の夏に3カ月間研修しました。日常の臨床の現場では私たち各人に対する指導医が決められ、マンツーマンで親切に教えてくれました。また、教授が大変教育熱心で、研修医や若手医師を集めて毎週、定期的に勉強会を開いてくださいました。わからないことは何でも聞けるし、何冊かの眼科の教科書を輪読するので、系統的に眼科の知識が得られて、とても楽しかったです。最終的に眼科を選択したのは、明るい医局の雰囲気と教育を重視する医局の方針が良かったからだと思います。

<専攻医2>

シニアレジデントは、午前は一般外来、午後は専門外来や検査、手術日は原則として1日中手術室で過ごすというのが基本的なスケジュールです。もちろん病棟業務もあり、それは外来や手術の合間を縫って行います。基本的に大学での業務は多忙ですが、疾患に偏り無く様々な症例を経験できます。医局会でも勉強会をして頂いていますが、グループカンファランスでも質問し指導してもらいます。専門外来では外来終了後に学外からいらしてくれる非常勤講師の先生を交えて、各症例の所見や治療方針などの症例検討会を行い、大変勉強になります。医局会の最後に毎週指導医によるクルズスが行われます。また、火曜日の夕方からは教授主催の若い人向けの輪読会もあります。教育熱心な医局です。大学ならではの重症症例や緊急手術も数多く経験でき、その点が当院で研修する大きな特徴の一つと言えます。豊富な臨床経験と高度な専門性を求める方に最適と思われます。

このページのトップへ戻る