横浜市立大学後援会 会長 原口 淳

日頃より後援会活動へのご理解とご支援を賜り感謝申し上げます。
昨年のニュースレターで“日本では総理大臣が替わり、”と書きました。あれからわずか一年で女性初の“高市内閣”が誕生しました。公明党が自民党の連立から離脱し、替わりに維新が連立に参加しましたが少数与党の構造は変わりません。与党のみで物事を決められない今こそ政局論争ではなく日本の将来に資する政策議論を進めてほしいものです。
日本の将来を左右する最大のポイントは人口減少ではないでしょうか。大学にも人口減少の大きな波が押し寄せます。単純に18歳人口のみに着目すれば、現在約800校ある日本の大学の3割は早晩過剰となります。数の問題のみではなく質もまた課題です。文部科学省は日本の大学の国際競争力を高める目的で10兆円ファンドを立ち上げ、国際卓越研究大学の育成に取り組んでいます。この10兆円ファンドと並行して地域中核大学の強化を目的としたJ-PEAKSと呼ばれる支援事業も国が進めており、本学は南関東の中核大学として採択されました。採択大学には一定期間助成金が交付されます。本学はこの助成金を活用し、研究力、教育力の強化を進めていく方針を打ち出しています。素晴らしいことだと思います。
私は大学のキャンパスは社会の縮図だと思っています。近年、コンビニ、飲食業、建設現場等いろいろな場面で外国人就労者の方々を多く見かけます。今後人口減少が労働力減少に直結していく日本では、あらゆる職種で外国人就労者が増えていくと思われます。その社会要請に大学はどう応えるのか。海外からの留学生が日本語を学び、日本語で高等教育を受け日本企業に就職していく流れを作っていく必要があるのではないでしょうか。社会の縮図であるキャンパスに一定数の外国人留学生が在籍し、日本人学生と日常的に交流している姿を早期に実現することが望まれます。円安の時代に高額の費用を掛け海外に留学せずとも金沢八景キャンパスで国際交流が深まる、そんな大学にしたいですね。また週末や夏休みには皆さまのご家庭に外国人留学生をホームステイさせることで家族ぐるみで国際交流するのも貴重な経験になるのではないでしょうか。