広報誌・コラム

糖尿病と臨床検査


1. 血糖自己測定機(SMBG)について  2. 糖尿病に関する臨床検査のはなし  3. 糖尿病教育入院及びスタッフ会議について

 1. 血糖自己測定機(SMBG)について
 1.1. 血糖自己測定(Self Monitoring of Blood Glucose)器とは・・・?

血糖自己測定機とは、簡易血糖測定器のことで、患者様ご自身が指先に針を刺し、その血液から血糖を測る機器です。

血糖自己測定(SMBG)器は、下記に示した場合に多く使用します。

  • インスリン投与量をその時の血糖値によって調節する場合
  • 尿糖検査が不明瞭な場合(腎性糖尿、膀胱無力症、残尿のある場合)
  • 妊娠希望、または妊娠により厳格な血糖コントロールが必要な場合
  • 通院がままならない場合(遠隔地、旅行、船員など)
  • 激しいスポーツ活動のため、血糖が変動しやすい場合
  • 糖尿病の良好な血糖コントロールの動機づけのため

現在では、インスリン療法中の患者様のみに健康保険が適応されます。
インスリン療法をされていない方でも、日々の血糖コントロールを把握したい方は薬局などで購入できます。
(数社から多種類販売されています。約1万〜2万円、センサー(血液を付ける試薬)1枚は約130円かかります)

 1.2. 血糖自己測定(SMBG)器の使用方法

糖尿病の教育入院患者様には、血糖値のチェックをご自身におこなっていただくため、入院当日に血糖自己測定(SMBG)器の使用方法の説明をおこなっています。
食事前と食後2時間、1日6回測定し、測定値をグラフ記入し、入院から退院まで約2週間の血糖値の変動を把握します。 
糖尿病教育入院時の機器使用説明 


 血糖自己測定(SMBG)器、センサー(血液を付ける試薬)、穿刺器具、針、消毒綿 @血糖自己測定(SMBG)器、センサー(血液を付ける試薬)、穿刺器具、針、消毒綿を準備する 
 穿刺器具と針を装着する A穿刺器具と針を装着する 
 血糖自己測定(SMBG)器とセンサーを装着する B血糖自己測定(SMBG)器とセンサーを装着する 
 消毒綿で指を消毒し、アルコール分が乾いてから、穿刺する C消毒綿で指を消毒し、アルコール分が乾いてから、穿刺する 
 必要な血液量(0.6〜2μl)が出たら、センサーに、血糖自己測定器が“ピッ”と鳴るまで吸入させる D必要な血液量(0.6〜2μl)が出たら、センサーに、血糖自己測定器が“ピッ”と鳴るまで吸入させる 
 機種により異なりますが、5〜30秒間で結果が出ます。測定終了後結果を記録する E機種により異なりますが、5〜30秒間で結果が出ます。測定終了後結果を記録する 
 穿刺針は針捨て専用ボックスへ、センサーも取り外し、廃棄ボックスに捨てる F穿刺針は針捨て専用ボックスへ、センサーも取り外し、廃棄ボックスに捨てる 
 1.3. 血糖自己測定(SMBG)器の種類
当院で使われている血糖自己測定器(SMBG)は4種類あります。(画像はテルモ株式会社および三和化学研究所から借用しました)

 グルテストエブリ  グルテストエースR  メディセーフミニ  メディセーフボイス
 グルテストエブリ  グルテストエースR メディセーフミニ メディセーフチップ メディセーフボイス メディセーフチップ
測定時間:15秒
センサー:小さめ
測定時間:15秒
センサー:小さめ
測定時間:約10秒
センサー:大きい
声でお知らせする
測定時間:約18秒
センサー:大きい

血糖自己測定器(SMBG)は、薬局などでも市販されていますので、どなたでも購入して使用することが可能です。
(上記4種類以外にも、色々な種類の測定器があります。)


→ 2. 糖尿病に関する臨床検査のはなし  へ進む
→ 3. 糖尿病教育入院及びスタッフ会議について  へ進む

家具

テンプレート