理事長挨拶

ご挨拶

北海道大学大学院医学研究院眼科学教室名誉教授 大野重昭

日本ベーチェット病学会理事長
北海道大学大学院医学研究院眼科学教室名誉教授 大野重昭

この度、第二代の日本ベーチェット病学会理事長を拝命いたしました大野重昭と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。

私は1970年に北海道大学医学部を卒業し、同大学眼科学教室に入局いたしました。その当時、眼科には沢山のベーチェット病患者さんがおられ、残念ながら失明に至る方が多数みられました。その頃はステロイド薬以外の有効な治療法はなく、ベーチェット病はまさに難病中の難病でした。1972年には当時の厚生省特定疾患難病研究班が発足し、ベーチェット病は4大疾患の一つに選ばれました。難病班発足後今年ですでに52年がたち、この間ベーチェット病調査研究班には全国の優秀な臨床家、基礎医学研究者が多数参集されました。ベーチェット病研究班の研究成果には過去一貫して誠に目を見張るものがあり、国内はもちろん、世界に向けてベーチェット病の疫学、病因、病態、診断、治療に関する多くの研究成果が本邦から発信されました。国際ベーチェット病学会(ISBD)でも日本からは多くの役員の就任、活躍、学会研究発表がなされてきました。

日本ベーチェット病学会は初代水木信久理事長、竹内正樹事務局長をはじめ、多くの先生方のご尽力により、2017年に創設された学会であります。本学会は「厚生労働科学研究費補助金難治性疾患政策研究事業ベーチェット病に関する調査研究班(班長:岳野光洋先生)」とともに、車の両輪としてベーチェット病の本態を解明し、新しい研究成果、治療法の開発を目指す大切な学会でございます。多くの研究者の皆様方には積極的なご参加をいただき、ベーチェット病患者さん、ご家族、ボランティアの皆様とともに、難治のベーチェット病に今後一層立ち向かってまいりたいと存じます。

くれぐれもどうぞよろしくお願い申し上げます。

2024年1月

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