眼形成涙道クリニック
第4週 水曜日 午後
非常勤講師 林 憲吾医師が担当してします。
■眼形成
眼瞼下垂や眼瞼内反(さかさまつ毛)、眼瞼外反、眼瞼腫瘍などまぶたの病気を対象とします。眼形成を専門とする医師が、整容面と視機能面を両立した手術を計画します。
眼瞼下垂症とは、まぶたを開ける筋肉(眼瞼挙筋)の作用が弱く、まぶたが下がり、眼の瞳孔(ひとみ)にかぶさる状態です。まぶたが重く、眠そうな表情になり、まぶたが瞳孔にかかると、視界が狭くなります。原因として、先天性、加齢性、コンタクト性、外傷性など様々な要因があります。手術は、下垂の原因と程度によって、挙筋腱膜前転術、挙筋短縮術、前頭筋吊り上げ術など適切な術式を選択します。
■涙道
涙は主に上まぶたの奥にある涙腺から分泌されて、眼の表面を潤します。その後、涙は目頭にある上下の涙点から吸引され、涙道へ流れます。涙道は図のように涙点→涙小管→涙嚢→鼻涙管→鼻腔(下鼻道)という流れで鼻の中にぬけるようになっています。
涙道が細くなったり、つまったりすると、 「いつも涙があふれそう」、「眼がウルウルしていて、見えにくい」、「めやにが多い」など症状を感じます。涙道がつまると、膿がたまって目頭が腫れることもあります。程度によって下記の2種類の治療法を選択します。
- 涙道チューブ挿入術:主な適応は涙道の狭窄あるいは軽度の閉塞の場合で、閉塞期間が短い場合がよい適応となります。局所麻酔後、閉塞部を押し広げ、涙道チューブを約2ヶ月留置し、その後チューブを抜去します。所要時間は10分程度です。
- 涙嚢鼻腔吻合術(DCR):主な適応は、涙道チューブを抜去した後に再閉塞した場合や、鼻涙管の閉塞していた期間が長く、強度な閉塞がある場合や、閉塞により涙嚢炎を繰り返している場合は、本手術の適応となります。局所麻酔で、涙嚢から鼻内へ新しくバイパスとなる道を作ります。皮膚を切開するもの(鼻外法)と皮膚を切らずに鼻の内視鏡で行うもの(鼻内法)があります。