微生物学教室との連携について
2019年末からhot topicとなっている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は今や世界的大流行を引き起こし、医学領域のみならず社会的にも様々な分野に多大な影響を及ぼしています。法医学領域でもCOVID-19疑いのご遺体への対応が問題となっています。当研究室では、COVID-19に関する最先端の研究技術を有する本学微生学教室に指導を仰ぎながら、社会のニーズに応える体制づくりを進めています。本事業で導入したリアルタイムPCR装置はCOVID-19を診断するために必須の機器であり、感染の有無を明らかにすることによって我々解剖従事者のバイオハザード対策ができます。さらに、死亡者の濃厚接触者などに対して注意喚起を促すことも可能となり、本邦の感染拡大防止のためにも重要な役割を担っていると考えます。
法医解剖では、COVID-19に限らず多くの感染症で死亡した遺体を取り扱うことになります。法医解剖症例におけるウイルス検査に関する研究開発や疫学研究、さらには感染症死の病態生理など、感染症に対して法医学ならではのアプローチを試みていきたいと考えています。
今後も本学微生物学教室との連携を通して様々な研究、知見獲得、そして社会貢献ができるものと期待しています。