横浜市立大学附属病院の芳賀暁先生の論文がJapanese Journal of Radiologyの2024年10月号に掲載され、表紙としても採用されました。
論文タイトル:Correlation of CT-based radiomics analysis with pathological cellular infiltration in fibrosing interstitial lung diseases
著者:Akira Haga, Tae Iwasawa, Toshihiro Misumi, Koji Okudela, Tsuneyuki Oda, Hideya Kitamura, Tomoki Saka, Shoichiro Matsushita, Tomohisa Baba, Yayoi Natsume-Kitatani, Daisuke Utsunomiya & Takashi Ogura
DOI:https://doi.org/10.1007/s11604-024-01607-2
以下、芳賀先生によるコメントです。
この度掲載されたのは、神奈川県立循環器呼吸器病センターで行った研究で、
線維性びまん性肺疾患のCTからradiomicsという画像特徴量を抽出し、それを用いて組織標本上の炎症細胞の数を予測した論文です。
炎症細胞の数がCTで予測できるようになると、ステロイドなどの抗炎症薬の適応の有無の決定に役立ちます。
今回の論文では、CTのradiomicsを用いて細胞数を予測するモデルを構築し、その性能を検証しました。
Haga, A., et al. (2024). Japanese Journal of Radiology. Fig.2
https://doi.org/10.1007/s11604-024-01607-2
また雑誌の表紙に採用いただいたFig.2は、肺生検前のCTと実際の組織標本を並べたものです。
上段のCTはすりガラス影が主体の病変で、組織標本では炎症細胞の浸潤が目立っています。
下段は網状影が主体の病変で、組織標本では線維化が主体で炎症細胞は目立ちません。
今回作成した予測モデルでは、上段の症例は細胞が多い群、下段の症例は細胞が少ない群と正しい分類をしていました。
今回の成果は共著の先生方、医局のスタッフの方々のご指導による賜物です。
今後も研究活動に精進していきます。引き続きよろしくお願い申し上げます。
2024.10.09