令和7年度リサーチクラークシップで放射線診断科をローテーションした井坂 蓮 君が筆頭著者として取り組んだ研究成果が、国際学術誌 European Journal of Radiology に掲載されました。
Prognostic value of pericoronary adipose tissue attenuation in cardiovascular outcomes: a systematic review and meta-analysis
Isaka R, Kato S, Horita N, Kinoshita M, Iwahashi T, Yasuda N, Sawamura S, Ishiwata Y, Oshima T, Utsunomiya D.
European Journal of Radiology. 2026;204:113179.
doi: 10.1016/j.ejrad.2026.113179
PMID: 42659900
冠動脈CTで評価できる冠動脈周囲脂肪組織(pericoronary adipose tissue: PCAT)のCT値は、冠動脈周囲の炎症を反映する新しい画像バイオマーカーとして注目されています。
本研究では、PCAT attenuationと心血管イベントとの関連を検討した既報を系統的に収集し、21研究・27集団、計17,160例を対象としたシステマティックレビュー・メタ解析を行いました。
解析の結果、PCAT attenuationが高い患者では、
と、将来の心血管イベントおよび死亡リスクが有意に高いことが示されました。
また、冠動脈別の解析では、左前下行枝(LAD)および右冠動脈(RCA)のPCAT attenuationに有意な予後予測能が認められました。一方、測定方法によって予後予測効果の大きさが異なる可能性も示され、今後の臨床応用に向けて測定法の標準化が重要であることが明らかとなりました。
本研究は、井坂君がリサーチクラークシップ期間中に放射線診断科で取り組んだ研究を発展させたものです。
学生の段階から、文献検索、データ抽出、統計解析、論文作成まで一連の臨床研究を経験し、その成果を国際英文誌の筆頭著者論文として発表することができました。
当科では今後も、画像診断を基盤とした臨床研究を通じて、学生・若手医師が国際的な研究活動に参加できる機会を積極的に提供していきます。
2026.09.01