論文情報
タイトル:Value of Dynamic Computed Tomography Myocardial Perfusion in CAD: A Systematic Review and Meta-analysis
著者: Yuma Kawaguchi, Shingo Kato, Nobuyuki Horita, Daisuke Utsunomiya
掲載雑誌: Eur Heart J Cardiovasc Imaging. 2024 May 2:jeae118. doi: 10.1093/ehjci/jeae118.
心臓CTは冠動脈狭窄の評価だけでなく、冠動脈プラークや心筋の性状評価にも用いられています。この研究では、メタ解析を行い、心筋虚血の評価を行うdynamic CT perfusionについて、心筋虚血の診断能と心血管イベントの予測能を評価しました。患者ベースの解析では、CT-MBFのsROC曲線下面積は0.93で、感度は0.84、特異度は0.88でした。CTの種類(デュアルソース対シングルソース)や体格指数(BMI)の違いは、診断性能に有意な影響を与えませんでした。Dynamic CT perfusionによる有害事象予測のための統合ハザード比は4.98(95%CI: 2.08-11.93, p=<0.001, I²=61%, 異質性のp=0.07)でした。このように良好な結果であり、dynamic CT perfusionによる虚血診断は今後臨床に広まるポテンシャルがあると考えられます。
2024.06.08