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センター病院 若手放射線科医の一日

今回はセンター病院勤務、入局4年目の青木先生より、センター病院の若手放射線科医の一日についてご紹介いただきます。

 

 放射線科入局4年目の青木と申します。僕は入局1年目は市中病院で勤務していましたが、2年目からセンター病院で勤務させて頂き、今年でセンター病院での勤務は3年目となります。

 

 センター病院の特徴の一つとして挙げられるのは、IVRによる緊急止血術が多いことです。センター病院には高度救命救急センターがあり、横浜市の救急診療の拠点となっているので、外傷性出血、産科出血、消化管出血などに対するカテーテル治療の件数が多く、オンコール体制で36524時間対応しています。緊急止血術は平均すると週に2件程度の頻度であり、平日日中以外の時間外にオンコールで病院に駆けつけなければならないのは週に1件程度ですが、多い時だと一日に3件ほどの緊急止血術が行われることもあります。オンコールの場合、招集から30分以内に診療に参加できることを目標としているので、休日であっても行動の制限が多少ありますが、IVRの研鑽や、読影業務とは異なったやりがいを感じることができます。若手のオンコール業務は現時点では希望制なので、オンコール業務を希望しない場合は、当直業務もないため、土日祝日は完全フリーとなります。僕の場合は緊急IVRが好きなので、センター病院での勤務2年目までは、オンコールを担当していた上級医から連絡を頂けるようにお願いをして、可能な限り緊急症例へ参加するように心がけました。その甲斐もあってか、今年からはオンコール当番も一人で任せて頂けるようになりました。もちろん、技術的に習熟しているとは言えないので、困った症例に関しては時間外の症例でも上級医に電話で相談に乗ってもらうこともあります。

緊急止血術以外にもIVR症例としてCVポート増設術、動脈瘤や血管奇形の塞栓術、副腎静脈サンプリング、BRTO、子宮筋腫や血管筋脂肪種の塞栓術等のVascular IVRの他、CTガイド下による生検やドレナージ術等のNon-vascular IVRも行っており、バランスのとれたIVRの研鑽を積むことができました。

 

 読影業務に関しても、センター病院で楽しく業務を行えています。市中病院ではマイナー科などの一部の診療科がない場合もあり、読影する画像に偏りがありますが、センター病院では比較的万遍なく多くの疾患の読影経験を積め、三次救急病院ならではの読影の難しい重症症例の経験も積むことができます。後期研修医の間は基本的には書いたレポートを上級医から対面でチェックして頂けます。読影件数に関するdutyも無いため、一つ一つの画像にじっくりと向き合うことができるとともに、上級医からのフィードバックを得ることができ、大変勉強になりました。

 

 また、僕は大学院にも在籍しており、臨床業務だけでなく研究を進め、論文発表を目指しているところです。僕の場合は非常勤で勤務させて頂いている神奈川県立循環器呼吸器病センターで専門性の高い知識を学ぶとともに、蓄積されたデータから研究を行わせて頂いております。

宇都宮教授をはじめとして、御指導頂いている多くの先生方に感謝しつつ、今後も臨床および研究に励んでいこうと思っています。

2019.07.29