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教授メッセージ | 私が目指す精神科

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恩師の言葉を胸に、日本で最も患者さんに優しい診療科を目指して

令和2年1月1日付で精神医学部門主任教授を拝命し、過日着任いたしました。私は京都出身で、ミッションスクールの洛星高校から神戸大学医学部に進みました。学生時代はバスケットボール部で汗を流しながら、社会医学研究会に在籍しました。神谷美恵子先生の著作とその活動に影響を受け、当時、らい予防法によって隔離政策が取られていたハンセン病療養所施設の一つ長島愛生園に泊まり込みで通いフィールドワークなどを行なっていました。そうした事もあって、卒業後は精神科を目指しました。

当時、神戸大学精神科教授は統合失調症治療の第一人者で文化功労者の中井久夫先生であり、全国から精神医学や精神医療に興味を持つ老若男女が集まっておりました。また阪神淡路大震災直後であったので当時はまだ聞きなれない心的外傷後ストレス障害の臨床と研究で教室は熱気に溢れていました。そこで災害精神医学や多重人格障害など現在でもまだ専門家の少ない精神科領域を学ばせていただきました。私はその後、専門性を気分障害やアルコール・薬物依存症などに絞り、一貫して臨床家として診療と研究を行ってきました。中井先生は研究嗜好のある私をいつも次のように戒められました。「患者を自分の欲望の対象にするな」
この言葉は医師として医学研究者としていつも忘れないようにしております。

当時も現在もそうですが、多くの精神疾患の病因は分かっておらず、また診断も治療も確立したものはありません。これまでの先輩方に継承されてきた経験値を学び取る作業が精神科医としての修練となります。今流行りの薬物療法の効果や安全性に関する大規模なメタ解析などの情報も疫学的、基礎的知識としては有用ですが、目の前にある患者個人にそれが援用できるかどうかと言えば、そう単純なものではありません。精神科は医科学の一つであるとともに一人の人間のこころを扱う仕事です。ですから精神科は医療経済の観点から語る事に馴染みません。現代を生きる私たちが精神障害者とともにどう歩むかという福祉問題であり、人間哲学を含有しているのです。

私が生涯に出会える患者さんは多くはありません。縁のあった患者さん一人一人に寄り添い、少しでもこころの平安が訪れるよう精一杯治療していこうと考えております。そうした私の姿勢が自然に医局員に伝わり、横浜市立大学医学部附属病院精神科が日本でも最も患者に優しい診療科という評判になればそれ以上の喜びはないと思います。

横浜市立大学大学院医学研究科

精神医学主任教授 菱本 明豊

ご挨拶

患者さんの本当の気持ちや
隠れた症状を大切に見つめながら
日々の臨床を行なっています。

教室の特徴

当教室の活気の源は、
多種多様な「人材」「研究テーマ」
「働き方」から生まれています。

スタッフ紹介

幅広い個性や実績のスタッフが、
オープンな活気のある教室で、
研究・教育に熱心に取り組んでいます。








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