精神神経疾患の病態や、薬物応答性の個体差、遺伝的発症危険因子研究など、常に臨床に結びつくような研究を心がけています。かつては遺伝性神経疾患の病因遺伝子変異同定を中心に業績をあげた後、薬理遺伝研究をメインに、向精神薬の副作用である悪性症候群と薬物代謝酵素遺伝子や受容体遺伝子との関連研究、自殺企図行動と気質に関わる遺伝因子の関連研究で業績をあげてきました。ここ数年は、より幅を広げて、精神疾患患者におけるメタボリックシンドロームの病態調査や自律神経活動動態調査を行っており、患者群での自律神経機能低下を論文として発表しました。現在は自律神経機能に影響する遺伝子型の解析に取り組んでいます。さらに、今後は神経免疫研究と協力して、神経免疫疾患の全ゲノム解析も考えています。